▽06:キミとふたりで黒に溺れる



「…ん」

昼下がりのトキワジムの一室で、隠れるようにしてキスをする。
グリーンの首に手をまわして、グリーンの手に腰を抱かれて。

「っ、ん…っ」

何度も何度も唇を重ねて、足りなくなったら舌を絡めて。

「…っ、グリーン…」
「…ちょっとだけ」

する、と慣れた手つきで僕の服のなかに侵入してきたグリーンの手を咎めるように名前を呼べば、グリーンは短くそう言って、僕の腰を撫でる。

「…っ…」

それに、ピクンと体を震わせるとグリーンがくすっと笑って僕の耳朶を食む。

「ん、っ、んッ」
「…やべぇ、興奮してきた」
「…っ、ば、か…、ちょっとだけ、だよ」

僕の体を弄り、いろんなところにキスを落とすグリーンにそうたしなめる。
するとグリーンは、ぺろ、と舌舐めずりをすると、

「…ああ、ちょっとだけ、な?」