空模様未来編If、ちょうどメローネ基地から帰ってきた辺り。さらに登場人物の6人目が出てきます。6人目についてはこちらから。
ちなみにこの6人目は空主のことを前世のあだ名で呼んでます。

OKな方はどうぞ!


「チェストー!!!!!」

「有人さん!!?」


〜感動の再会?何それ美味しいの?〜


「あぁ、ごめん沢田少年。今視界に不愉快なものが映った気がしてつい」

「ついであんなパンチが出てくるの!!?」

「風野郎よくやった。オレもこいつは一度果たした方がいいとずっと思ってたんだ」

メローネ基地から重い足取りで帰っていた一行は迎えに来た京子やハル達と感動の再会をした。のだが、有人がいきなり迎えに来てくれた1人に拳を放った。
不意討ちで、かなり力が籠っていそうで、音からして痛そうな一撃を。有人を数少ない常識人だと思っていたツナはいきなりの出来事にパニックになっていた。

「あー………んと、大丈夫スか?」

「ありがとうもっちゃん!私のこと心配してくれるのは君だ「まだ懲りてねぇのか」げふぅっ!」

放たれた拳に逆らうことなく吹っ飛んだそれに山本が手をさしのべる。するとさっきとは一転して素早く飛び起きたそれを再び有人が沈めた。
文字通り、頭を容赦無く踏みつけて。

「って言うかさぁ、何でお前が居んだよ?簡潔に30字以内で答えろ」

「30字って無理!」

「残り21字な」

「かぎかっこ含めんの!?」

「あと9字」

「何て無茶ぶり!」

「ピッタリだな。でも答えになってねぇ」

(な、何なんだこれ……………)

先程から続く2人の応酬に誰1人として着いていける者はいなかった。




「でさ、あいつ何で居んの?」

「オレに聞くのか」

「少しでも共同生活してたなら分かるだろ?あれ、日本語通じねぇんだよ」

「まぁな」

「そこ!本人の目の前でそんな話しないでよ!!硝子のハートが砕け散って粉々になるじゃない!!」

無事アジトに辿り着き、有人はリボーンに尋ねた。本人とは会話することも放棄したようである。

「硝子っつっても防弾硝子だよな」

「違うよこいつのはジュラルミン製だから」

「いい加減泣くよ、私が!!」

あんまりな扱いに本格的に凹み始めたあれこと、篠原泉玖。見かねたツナが2人に質問した。

「あの………2人の関係って……?」

「腐れ縁」
「大親友」

「「…………………………」」

有人は頬杖をつきながら心底嫌そうな顔で、泉玖は満面の笑みでもって答えた。全くもって何が何だか分からない。得意の超直感も働かなかった。

「で、本当に何でお前が居るんだ」

「分かったよぉ、話すってばー………えーと、」

「俺達が場所移せばいいだろ。行くぞ」

「え、ちょ、痛い痛い!!あの、髪!髪抜ける!!はげる!!!」

最終的に有人は泉玖を引きずり部屋を出ていった。




「話せ」

空いている誰も居ない部屋について有人は泉玖を放り投げた。旧知の仲だからか、その動作に一切の遠慮は無かった。

「えーと………つい最近まで気づいてませんでした☆」

「ダウト」

「本当だってばぁ!私何処に生まれたのか知ってる?北海道だよ?北海道のさらにド田舎だよ?知りようがないじゃん!」

必死に話す泉玖の様子は確かに嘘をついているようには見えない。有人は仕方なく、本当に仕方なくそれを信じることにした。

「じゃあ、何で気づいたんだ?」

「チャット友達がねー、最近黒スーツが彷徨いてるとか何とか言ってて場所何処ー?って聞いたら並盛って言ってたんだよ!」

「あぁ、そう」

「あんたが聞いてきたんでしょお!?何でそんな興味無さげなの!!?」

「理由があまりにも下らなくて、つい」

「私すっごい驚いたよ………驚いてバナナオレぶちまけたもん…………」

「ただのバカだろ」

有人は心底蔑んだ目を泉玖に向けた。こいつはいつもそうだ、肝心な所で必ず抜けてやがる。
戦場に行ったら武器一式忘れて出陣するし大事な書類に限ってなくす。そしてさらに自重しない腐。最悪だ。とは有人の言葉である。

「でもまさかりーちがここにいるとは思わなかったなぁ。復活キャラだけだと思ってた」

「……………あぁ、ヴァリアーのビデオで知ったのか」

「そうそう。でさスクアーロ超かっこよくない?あれマジやばいんだけど!!!」

「甘いな、XANXUSの色気はその3倍ある」

「マージでー!?ビデオ映ってたのスクアーロとベルだけだったからなー。XANXUS見たいなー」

「最終決戦で運が良ければ会えるかもな」

一介のジャンプ読者だった有人が原作についてかなり覚えていたのは単に目の前の泉玖のおかげだったりする。
記憶力の大半を漫画や小説の筋書きを覚えることに使用していた彼が熱く、それはもう熱苦しく語ったからこそ頭に残っていたのだ。
おそらく彼は未だにストーリーを全て覚えているに違いない。

「確かに!りーちともこれが終わったら10年前で会えるし、いいことずくめだよね!あ、でもりーちは10年前だと……8歳くらい?まぁ、それはそれで………」

「………何を勘違いしてるか知らねぇが、俺は10年前からこっちに来たぞ」

「…………………………へ?」

「だから俺はこの時代だったら27歳。沢田少年達と一緒で過去から来たんだよ」

「う、嘘だっ!!!!」

「嘘吐いてどうすんだよバカが」

「えぇぇええっ!!!!せっかくりーちより年上だと思ったのに!」

「ぬか喜びだったな」
本気で悔しがる泉玖に有人はざまぁみろと嘲笑った。この未来について言う程危惧はしていない。むしろ泉玖がいる分不測の事態が起きても何とかなるだろう。

「そういやお前死ぬ気の炎とか出せんの?」

「もちあたぼうよ!私は雨と晴なんだよ!りーちは?」

「雲(と、一応風?)」

「雲って増殖じゃん。あ、でも炎吸収するからまぁ闇っぽいっちゃあぽいかも……」

「確かに。つーかお前匣兵器持ってんのか?」

「持ってるよ〜。何だと思う?」

「鰻」

「何で!!?」

泉玖の問いに即答した有人。特に理由は無い、強いて言うなら食べたかったからである。

「じゃあ穴子でもいいや」

「ねぇそれ完璧今あんたが食べたい物言ってるだけだよね」

「寿司食いてぇ…………」

「あれ竹寿司は?」

「1回だけだよ………美味かった」

「いいなぁ。私食べたことないよー」

その時、扉がノックされた。特に動じることもなく有人は言う。

「入ってどーぞー」

「誰?」

「いや知らん」

「あれ、前に気配で誰か特定したりしてなかった?」

「してたけどここ現代だぜ?あ、いや未来か。どっちにしろ昔程神経張りつめて生きてたら既に殺人容疑で捕まってるわ」

「……………世知辛い世の中だねぇ……」

「俺達が望んだんだけどな」

扉を控えめに開けてひょこりと顔を覗かせたのはツナだった。

「えっとあの………京子ちゃん達、ご飯の準備が出来たみたいで」

「分かった、すぐにそっち向かうよ」

「あ、はい。それじゃオレはこれで……」

言うだけ言ってそそくさとツナは立ち去っていった。これは、

「気ぃ使ってる?」

「だろうな。おそらく俺とお前、何かあると感づいてるんだろ」

「超直感?」

「他に要因は無いだろ。ともかく今は飯だ飯」

「京子ちゃん達の料理本当に美味しいよ。りーち初めてでしょ?」

「そうだなー。ま、短い間だけどよろしく」

「それは未来的な意味で?普通末永くよろしく、じゃないの?」

「やだね誰が好き好んでお前とよろしくするかっつーの」

「あー今のすっごい傷ついた!ひどい!!」

「はいはい」


おわり。


―――――――――――――――――


ものすごい中途半端ですね………。しかも会話文ばっかりという……。裕様、こんなものでよろしければもらってやって下さいまし………。
頂いたリクエストが『空主が前世仲間と鉢合わせる』とのことでしたので、前世仲間の1人の泉玖君と絡ませてみました!腐男子です。
腐ってる奴が嫌いな方には申し訳ない………。しかも空主が若干、否かなりドライな感じになってしまいました。
前世はきっと今よりさばさばしててドライな性格だったのでしょう、何せ空主は忍だったし←
裕様、もし腐男子な彼が嫌でしたら他の誰かで書き直しますので遠慮なく言ってくださいませー!

ではでは、企画参加ありがとうございました!




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