ギッチギチに縛られた両手。
包帯でぐるぐる巻きにされ遮られた視界。
いったいこれは何のプレイなんだ………。


〜プライバシーって大事〜


並中に向かう前に車椅子に文字通り固定された。いやいや、ディーノお前何のつもりだこの野郎。まぁ縄脱け可能っちゃ可能だがしかしそういう問題じゃねーし。つかこの状態に意味はないだろうよ。

「悪いな、スクアーロ。乱入されちゃ困るからな」

「大空戦に、かぁ?」

んな訳ねぇだろ乱入とかしねーよ!めんどいしどう考えても俺がXANXUSに殺される。そんな自滅行為誰が好き好んでやるんだっつーの。

「安心しろ。大人しくしてれば危害は加えねーから」

大人しくする以外にどうしろと。まぁ強制的に動けない状態の方がやる気ないってことに気づかれにくいか。自発的に戦わなかったら裏切りとか言われそうだし。………いや、言うな、絶対。




「………どうやっても、その怒りは収まらねぇかぁ」

思わず口からこぼれた言葉がスピーカーから漏れる。と、同時に甘ったれたガキ共の喜ぶ声。敵が生きてんのに喜ぶなよ……。しかしながら俺の言葉はXANXUSの怒りを買うものでしかなかったらしい。

『てめぇに……オレの!!何がわかる!!!!』

「お前の真意まで分かっちゃいねぇが……真相ぐらいなら知ってるぞぉ」

そこに関しては徹底的に洗い出したからな。XANXUSの怒りの理由とか所謂生い立ちとか。あとクーデターの時に9代目それっぽいこと言ってたし。

『なら言ってみろ!オレの何を知っているか!!!』

XANXUS感情的になりすぎじゃねぇか?最早自棄なんだろうけど、ちょいとそれまずいんでないの?

「断る。わざわざ言葉で語るもんじゃねぇからなぁ」

『ふざけんじゃねぇ!!!』

「………スクアーロ。気持ちは分かるが、全て話してくれ」

後頭部に銃口が押し付けられる。いやいや、そんなに知りたきゃ自分で調べろよ。とは言え真相を知るほとんどの人間は消したからなー。9代目に直接聞くしかないんじゃね?ま、今は聞ける容態でもねぇか?

「何度も言わせんじゃねぇ、断る。………ただ、」

「?」

「9代目とXANXUSの血は繋がってねぇのは確かだ。これ以上は言わねぇぞぉ」

でもボンゴレの血は入ってる筈だけど。指輪が拒んだのはXANXUSにボンゴレの意志が無かったからじゃねーの?よく分からんけど。

「スクアーロ!」

ディーノが声をあげるが無視無視。プライバシーの侵害はいかんと思うよ?それに俺言わないって言っただろうが、元忍の口の固さ舐めんな。

『それでも……それでも9代目はお前を本当の息子のように、』

『るせぇ!!無償の愛など、クソの役にも立つか!!!』

うわぁいXANXUSキレちゃったよ。役立たず、って俺お前の計画にめちゃくちゃ手ぇ貸したのにそりゃ無ぇだろうよ……。あぁ、しかもベルの奴あの審判役にも手出しやがったな?あのアホ王子、少しくらい我慢しろよ……。

「そーゆーことならオレはツナ側で戦わせてもらうぜ」

「ならオレ達は沢田側で参戦するぞ、コラ!」

「拙者も助太刀します!!」

へなちょこが一丁前に言うようになったなぁ。俺は現状参加出来そうにないからするつもり無いけど。って、こっから出られねーのかよ。しかも一網打尽て言ってたけどそのなかに俺入ってない………よね?


fin.



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