後悔先に立たず(46/64)


「じゃ、じゃあ…みんなで……その不動産屋へ行こうか………」

地下アジトから脱出してさて何処に隠れようか、って話になったんだが何処もかしこもブラックリスト入りだったんだよね。そんな訳でハルちゃんの知り合いの不動産屋のとこに行くことになったんだけど、すんげー地響き。早いとこ別の場所に逃げる………いや、間に合わねーな。とりあえず、

「みんな、早く伏せろ!」

「あいつ等どんな戦いをしてやがんだ!なにがゆっくり静かに戦いてえだ!!」

爆発半端ないな………スクアーロ生きてんの、これ。みんなとりあえず無事っぽいからまぁいいか。

『うお゛お゛い!!』

「スクアーロの声だ!」

『思ったより早くケリがつく………ユニを連れてアジトから少しでも遠くへ……逃げろぉ………』

「沢田少年達はユニちゃんを連れて早く逃げな。俺は戻る」

「え!?でも、有人さんは!!?」

『来んじゃねぇ、アホがぁ!!命令だぁ、行けぇ!!!』

「……………分かったよ」

くっそ命令とか卑怯なこと言いやがって………未来版お守りの力を信じるか、作ったのは俺じゃないけど俺なんだし。それに鮫にかじられても生きてるスクアーロだし、しぶとさなら誰にも負けねーか。

「ハル!!その不動産屋は何処にあるんだ!?」

「5丁目なのでこのすぐ近くです!!先の商店街を右に曲がった所に!!」

「わ、分かった!!走ろう!」

さらに爆発が激しくなった。しかも地下から何か出てきたし…………大方さっき攻めてきた奴だろうけど。ま、スクアーロがこれ以上攻撃される可能性が消えたからいいか。いや、ユニちゃん連れられたら意味無ぇか。こんなことなら俺が残りゃよかったなぁ……過ぎたことを言っても仕方ない、か。






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