帰還と始動(44/64)


…………何が起こったんだ?ただ、クロームちゃんの前に藍色の炎の塊があるってことは例の六道骸かな?

「骸様…!」

「む、骸!?」

「どういうことだ?」

「骸様の、有幻覚……」

よっしゃビンゴ。しかし俺有幻覚も見れないのか………ちょっと期待してたんだけどな。ま、有幻覚って幻覚に霧の炎で肉付けしたって感じみたいだね、この状況から鑑みるに。

「あれが!?」

「あれれ?」

「うわー!すげー!!!」

沢田少年大興奮だな、そしてやっぱ俺には何が起きてんのかさっぱりだよ。白蘭が炎の塊突き破れなくてやきもきしてるようにしか見えないんで、ものすごくアホっぽい。あと俺、幻覚見えないし聞こえないから話も読めないわ。なんだか白蘭の1人漫才に見えてきた………。

「骸!」

「ツナ!ここは骸に任せた方が良さそうだ」

「でも、骸様!」

「骸!また会えるのか!?」

「当然です。僕以外の人間に世界をとられるのは面白くありませんからね。いいですか、沢田綱吉。絶対に大空のアルコバレーノ、ユニを白蘭に渡してはいけない」

「黙って」

「ぐっ!」

「あぁ!」

「さぁ、早く。転送システムに炎を」

「わ、分かった!クローム、みんな!」

うん、分からん。とりあえず転送システム起動してさっさとズラかろーぜって話でいいんだよな?あれかな、補聴器でも着けたら会話聞こえんのか?俺が直に聞くとダメなんだよね、たぶん。




「ふぅ、とりあえず一安心か」

一応最初の関門である並盛に戻る、は無事果たせた。人数減ってる様子もないしな。あとはこれからどうすっか、っていう話。

「みんな無事?あ、基地ユニットの中は………」

『みんな、聞こえるかい?』

「!正一君!!」

『あの転送システムは1つしかないみたいなんだ。すぐに転送システムを破壊してくれ!そうすれば敵は追ってこれないはずだ!』

「うん、」

「でしたら10代目、オレに任せてください!」

「獄寺君!」

「何する気だぁ?タコヘッド」

「炎が吸収されるんなら新兵器の実弾を使います!!………ターゲット、ロック!果てろ!!赤炎の弾!!!」

「すごい!当たったよ!!」

「ま、まぐれっす!」

『民家のない山へ落ちます』

『これで時間が稼げたな』

「よかった〜」

「やったな」

でも確かすぐに追っ手が来た気がすんだよなー。早いとこ隠れた方がいいんでない?あとはユニちゃんに護符でも渡しとこうかな、まだお守りは効かないだろうから。

『これで一安心ですね〜………ところで我々は今まで何処に居たんでしょう?』

『チョイスが行われていたのは、無人島です』

「え!?島?」

『白蘭は誰にも発見されてない無人島を改造してアジトの1つにしたんです。日本からはずっと遠くにあります』

「まだ見つかってない島があったなんて……」

「おそらく白蘭の能力を使ったんでしょう」

そうこう話している内に転送システムが消えた。これは敵来るフラグなんでねーの?さっさと散るなり何なりした方がいいと思うんだけど。

「みなさーん!!無事に帰ったということは勝ったのですね!!」

「地面から草壁さん―――!?あ、そっか!神社の地下ってヒバリさんのアジトだった!!」

「祝杯をあげましょう!」

「いやいや、そんなことしてる場合じゃないから」

「そ、そうですよ!ヤバい敵が追ってきてて!!」

「敵!?……事情は分かりませんがひとまず地下のアジトに戻られては如何でしょう。ここからもアジトに繋がっています!!」

ま、地下アジトならすぐにバレる可能性も低いかなー。バレたら逃げ場がないってのが難点だけど。とかやってたら転送装置が戻ってきた。しかも何で四方に散ったんだ………って爆発した。

「壊れる直前だったのか。まぁ、不幸中の幸い?」

『どっちみち奴等は来たぞ』

「ヤバいよ!!どーしよー!!?」

「恭さん!!どちらへ!!?」

「1つ並中の方に落ちた。見てくる」

君は本当に並中好きだな!それから戦力分散ってことで跳ね馬がついていくみたいだ、あとリーゼント。そしてここで跳ね馬のへなちょこが発揮された。どうもありがとうございます。でも敵と戦う前にダメージ負うのはどうかと思うぞ…………。

「オ、オレ達も急いでユニを地下のボンゴレアジトへ連れていこうか……」

「了解っス」

「オッケ」

「奴等の対策はアジトで練ればいいしな」

「う、うん。ラルにも状況を伝えなきゃ……」

「通信室を貸せ!!クソボスに報告して救援を頼む」

「そんじゃ、早く行こうか」






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