チョイス終結(41/64)


敵が1人減って実際に動いてるのはケバ男だけ。で、そのケバ男はまだ入江君に気づいてないってんでチャンス到来ってとこだな。

「思った通り、簡単にゲームセットとはいかないか」

沢田少年のコンタクトに異常発生……今の今まで正常に動いてて壊れそうな致命的ダメージを受けた様子もない。これは敵の何かなんじゃねーの?

『山本君!やはり敵のターゲットの攻撃を開始してくれ!すぐに綱吉君も向かわせる!!』

『オッケー!!いくぜっ!』




獄寺君が戦闘不能となり基地ユニットが襲撃された。これは入江君生きてるのか?あ、基地ユニットから出てきた。でもあの様子からして確実にお守りは働いてないな。しくったなぁ、もうちょい判定甘くしときゃよかった。だけどそうすっと躱せたり返せる攻撃でも動いちゃうんだよね。この辺りのバランスが取りにくくて本当に面倒くさい。

「無事だったか!」

「あれは無事とは言えないだろ。……っておいおい」

「走る気!?」

出てきた入江君はケバ男と距離をとろうと思ったのか走り出した。が、かなりフラフラで足取りも遅く正直これといって意味はない。

『フィニッシュです白蘭様。あなたの旧い友人を殺します』

「まずい!!」

「そいつはどうかな?」

ケバ男が放った一撃は真っ直ぐ入江君の元へと向かった。だけどあの威力なら確実に作動する、残念だったな。

『!これ、は…………』

『ハハン?これはいったい……』

予想通りケバ男の攻撃をお守りが阻む。でも見た感じより重たい攻撃なのかな。保てばいいんだけど、

「………奴に渡してたのかぁ」

「このチョイスに召集された面子全員に渡してある。だけど基地破壊された時動かなかったのはイタかったなー」

「今作動したんなら充分だぞ」

「これが、あのお守りの力…………!!」

『ハハン、何はともあれ貫くまで攻撃すればいいことです。終わりにしましょう』

そこから始まるケバ男の怒涛の攻撃ラッシュ。ちょ、止めろよそんなにしたら保つもん保たねーじゃんか!うわ、入江君やられちゃったよ!あの野郎何しやがる、俺が徹夜しつつ作り上げた血と涙と汗とその他諸々の結晶ことお守りがパァじゃんか………入江君もやばそうだな、このままだと失血死すんじゃねーか?

『正一!』

『お待ち下さい。入江氏のターゲットマーカーを厳密にチェックしますのでお下がり下さい』

『くっ、こんな時に………』

引き返してきた沢田少年が入江君に駆け寄ろうとすればチェルベッロに止められた。入江君死んだらどうしてくれるお前等。

『ツナ!!こっちも倒したぜ』

「敵のターゲットも同時に……?」

「まさか、ドロー……引き分けか!?」

『入江氏のターゲットマーカー消滅と認めます』

『そんな………正一君、しっかりして!死んじゃダメだ!!』

『こちら、デイジー氏のターゲットマーカーも消滅と認めます』

「ってことはさ………」

「ドロー、か………」

『ハハン、早とちりですよ審判』

敵のターゲットマーカーが再び灯った。やっぱそう簡単にはいかないかー。しかしお守りもうちょい保って欲しかったなぁ。そしてチェルベッロが声高々と宣言した。

『これにより、チョイスバトルの勝者が決まりました。勝者は、ミルフィオーレファミリーです!』






もくじ




「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -