10年も違えば他人(34/64)


「どうする、リボーン」

「ここは白蘭の言う通りにするしかねーな」

「そ、そんな………だって、」

「こっちには選択権が無ぇんだ。だったらやるしかねーだろ」

「っ、」

「あいつ等に話すしかねーのか………」

「秘密にしたまま、連れていく訳にも行かないもんな……」

「何ぃ!?それもダメだあああ!!!」

「こうなると、ツナが今の状況を全て説明したのは正解だったかもな」

「「「!?」」」

あぁ、何だ。沢田少年言ったのか。そういやさっきランデブーしてたもんな。うん、いんじゃね?これで不安要素はだいたい取り除かれたんじゃねーか?
そんじゃこれからの成長に乞うご期待ってとこか。これで次成果上がってなかったらぶっ飛ばそう、そうしよう。

「ご、ごめん………オレ、話したんだ。やっぱり京子ちゃん達にも事実を知ってもらうべきだと思って………」

「沢田ぁ!!!」

「!」

「京子は……どうなった………」

「お、お兄さん………」

「京子はどうなった!」

「てめー何暴れてやがる!」

「落ち着こうぜ、先輩」

「京子はどうなったぁ!!京子はぁ!!!」

「ちゃ、ちゃんと聞いてくれました」

「ツナの判断は間違ってないと思うぜ。この状況では遅かれ早かれ真実を話さざるをえなかった」

「っ………!!」

「お兄さん…………」

何つーか………若いな。まぁ笹川兄の気持ちも分からんでもないがな、それを言う権利があるのはキッチリ守り通せる実力のある奴だけだぜ。
とてもじゃないけどこいつ等にはまだ無理だよなぁ。まぁだから今後の成長が楽しみっつーのもあるけどね。っていうかさ、知ってる気配がこっちに来てるんだけども。
誰だこれ?かなり特徴的なんだけど……。

「にしても、白蘭の奴どうやって回線に入り込んだんだ?」

「セキュリティがザルなんだぁ」

おー、この声は。つーか来るの早くね?後始末とかあるだろうからもっと遅いと思ったのになぁ。

「アマチュア共がぁ」

「あ!」

「て、てめーは!」

「スクアーロ!!」

「土産だぁ」

「ん?おう」

(何故にマグロ!?)

スクアーロどっから来たんだよ………鮪って、お前まさかアーロに乗ってそのまま来た訳じゃねぇよな………。まぁ、

「おーす、スクアーロ。とりあえず、あれだ。全力で殴らせろ、うん」

「あ゙ぁ!?」

「あの地味な嫌がらせの数々!俺が忘れてると思ったら大間違いだゴルァ!!」

おかげで現地集合とか、マジあり得ないから!基本的に俺は事前に色々把握しておきたいの!そういうスタイルなんだよ、前世から染み付いてんの!!
本当は嫌がらせの真犯人だろうXANXUSをぶん殴るべきなんだけどさ、ほらXANXUS殴るとかマジ無理ゲーじゃん?
だから仕方なくスクアーロで我慢してやろうという俺の温情!お前等俺を見習うべきじゃね?

「ま、まぁまぁ有人も落ち着けって。な?」

「大丈夫跳ね馬俺は至って寸分の狂いもなく冷静極まりないから」

「目がマジだぞ」

リボーンも酷いなぁ。まぁ今此処で殴るのは止めとくか、沢田少年達がガチでドン引きしてるし。

「そういやさ、ボスはどんな感じよ?」

「いつも通りだぁ。………いや、そうでもねぇかぁ」

「え、何それキレ気味ってこと?」

「んなのいつものことだろうがぁ。まぁ、大方てめーがこっちについたことでキレてんだろぉ」

「分からない………ボスが何考えてんのか分からない………俺一応10年前組なのに」

「お前はそれ以前にヴァリアーの幹部だろうがぁ!!」

「それ10年後の俺!俺じゃねーよ!」

まぁ一応最初はヴァリアー面子だったけどね!でもこっちには関係無いだろ。………無いよ、ね?

「何はともあれ遅かったな、スクアーロ。生徒がお待ちかねだぜ」

「チッ」

あ、そうだよ山本死亡フラグじゃん!逃げろ山本、超逃げろ!でもどう考えても手遅れだよなぁ、うん。

「え……生徒?」

「お、もしかして……オレの修行の家庭教師って、」

うわぁ何このイジメ。イケメンの顔殴るのはどうかと思うぞ、スクアーロ。てか歯抜けてんじゃん!これはよろしくないなぁ。
久々にこんな酷いフルボッコ見たわ……。

「山本!!」

「何もそこまで!」

「本当はオレの手で殺っちまいてぇくらいだぜ」

お前なぁ………山本はまだ14歳だぞ……。
中坊に多くを求めるなっつーの。そら確かにお前に勝ったことあるけど、実力よりも運とか偶然要素の方が遥かに大きかっただろうに。
つーか獄寺君意外と優しいとこあるのね、俺びっくりしちゃったよ。

「このカスは預かってくぞ」

「えぇ!?そんなこと……」

「ツナ。ここはスクアーロに任せるんだ」

「でも………」

「山本のことは、オレ達より分かってる」

「っ、そんな……滅茶苦茶だ、あんな暴力的なやり方………」

「沢田ぁ!!」

おいおい、顔面は無いだろ。今鼻折れたらやばいじゃん。折れてたらどうしてくれるんだよお前。晴属性お前だけなんだからお前が治すんだぞ。

「おい、了平!」

「大丈夫ですか、10代目!!!」

「うぅ………」

「10代目に何しやがる!!!」

「やはり京子を巻き込んだことは許せん………だがオレも男だ!この一発で、次に進むことにする!!」

「てめーよくも10代目にぃ!!!!」

「落ち着け獄寺!」

何だか収拾つかなくなってきたなぁ………でもこれで切り替えて思う存分修行の方に集中出来るんでない?そういう意味なら、まぁよかったんじゃないかな。
…………つーか俺、何もしてねぇ………。






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