免許証=身分証明書(27/64)


「ただいまー」

「チッ」

え?あれ今舌打ちされた?ちゃんと夜の内に帰ってきたのに!何で俺舌打ちされにゃならんの!!

「つーか何、これ何してんの?」

目の前にはバイクが。こんだけあれば店開けるんじゃね?しかも沢田少年達が乗り回してるし。あ、チョイス………で使ってたっけ?あーでも使ってたような気がしないでもないぞー。

「機動力対策だぞ。一応お前も乗れるようにしておけ」

「え………まぁ、別に構わないけど……」

バイクなんて乗るのいつぶりだ……?確か前の前の時にダチの借りて少し乗り回したの以来じゃね?まぁ夜中の駐車場ぐるぐる回った程度だけど。
つーか個人的には馬の方がいいんだけど。ダメ?馬。盗んだ軍馬で走り出すぜぇ!!
ちなみにうちの国は盗まれた側だったけどな!本当に盗むとは思わなんだ……おのれ伊達軍のヤンキー共め。

「チョイス始まるまでには乗り回せるようにしろよ」

「それはいいけど、免許とかあんの?」

「安心しろ、ちゃんとお前の分もあるぞ」

「あ、本当だ」

俺面倒くさがりだからてっきり取ってないもんだとばかり。いやだって免許取るのって金かかるんだぜ?
だったら公共の交通機関とかあとマフィア関係なら送迎の車出してもらうよ。………まさか、偽物………じゃないよな?
免許のダミーとの見分け方とか俺知らないんだけど!!だって戦乱の世に免許なんて無いからね!
つか俺マイカーとか持ってたり?……無いな。たぶん強制されたんだろ、リボーンかスクアーロ辺りに。
XANXUSは………運転、出来るのか?どう考えても後部座席でふんぞり返ってる図しか出てこないんだけど。
でも免許証って身分証明に便利だよね。

「!お主は………!!」

俺の後ろからやって来たのは確か……あ、そうそうバジリコ君だっけ。争奪戦以来だよなぁ、会うの。久しぶり?いや、あの時一応敵同士だったな………。

「バジル、こいつは多村有人。この未来じゃヴァリアー雲の幹部やってたんだ。詳しいことはあとで話してやる」

リボーンナイスフォロー!彼は10年前から来てるみたいだし言っても全く構わない。むしろ言った方がいいかもね。うんうん、流石リボーンだ。

「そう、なのですか………では、改めて。拙者はバジルと申します」

「俺は多村有人、よろしくな」

確かバジル君は沢田父のでたらめ日本文化の被害者だったよな、かわいそうに。沢田父も何考えてんだろうな?

「!風野郎!!」

「あ、有人さん!!」

「よっ、沢田少年に獄寺君達」

バイク乗ってた沢田少年達に気づかれた。まぁ気配とかそんなに消してないしなぁ、当たり前っちゃあ当たり前か。

「てめー何処に行ってやがった!」

「やーごめんごめん、ちょっと野暮用で。それで、明日はどうするのかな?」

「明日はまだ修行に入んねーぞ。代わりにバイクの練習だ」

「あ、そうなんだ」

「……………気のせいか?お前とは極限に何処かで会ったような、」

「気のせいじゃないよ?祝勝会で会ってるからね?でもま、改めて俺は多村有人だ」

「おう!オレは笹川了平だ!!座右の銘は、極限!!!!」

しかし10年後の笹川兄と結構一緒だったせいかあんまり初対面に感じないんだけど。だけど今の方がだいぶイキイキしてるね、若いからだろうなぁ。若いっていいね。






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