VS晴の守護者(9/64)
くっそマジキチ!空中戦なんて俺聞いてませんよ!誰か秘伝マシン02を俺に!一時的に跳び跳ねてもまるで無駄だよ!
それにしてもいいなぁあの装備………でも飛ぶの難しいだろうなぁ……使っちゃう?バサラ……いやいやいや、ダメだろ。
そういえば風のリングも死ぬ気の炎出るのか?争奪戦で一応灯ってたっちゃあ灯ってたけど、俺が出来るかと聞かれれば話はまた別だよなー。
それにしても漢我流が支援型で本当に助かった、奴も戦闘に参加してたら俺間違いなくアウトな気がする。
フランの幻術も天然なせいかほぼ全く気にしてないしな!やりにくいったら無いわ!
「科学の力ってすげー………」
「どうしたぁ!かかってこんならこっちから行くぞ!」
いやもうほんと勘弁して。切り札無い訳じゃないけど一発勝負だから正直使いたくないんだよ…………!っ、
「っぶねー…………」
「考え事をしている暇などないぞ!」
「どうしたんですかー?さっきと違って圧されまくりじゃないですかー」
「さっきは下っ端、こいつ守護者!戦歴も比べ物にならないしそもそものランク全然違うでしょうが!」
ちゃちゃ入れてくんな!本当に切羽詰まってるんだから!おっかしーなー。昔はもっと強かった筈なんだけど………あるぇ?
「逃げてるだけでは勝てんぞ!」
「デスヨネー。……………仕方ない、か。よぉし!来いっ!」
「おう!」
とは言ってもボクシングやってた経験からか笹川兄隙がまるで無いんだよなぁ………来た。
突き出された拳を回避し、何とか大振りの一撃を誘い出………せねぇ!あぁもうやりにくい!
「だああっ!もうやめやめ、やってられんわ!」
「むう、試合放棄か?!」
「あーそうじゃなくて…………ちょっと、殺す気でやるだけ」
だからちゃんと避けてくれよー。此処で笹川兄が死んだら元も子もないからな。
ヴァリアーステッキを軽く捻り2つに分断する。即席二刀流って訳だ。
「!…………ヴァリアーステッキって、分解出来たんですねー。ビックリ」
「ほう………行くぞ!極限イングラム!!」
素早さ、っていう一点において俺は負ける気しねーよ。だからそれには当たらない。むしろこれはチャンスだ。
素早くヴァリアーステッキをもう一度1つに戻す。分解した意味無かった!でもこのリーチなら問題無いな。それを横薙ぎに払えば、
「うおっ!」
足元が崩れる。これで終いだ!腹部に踵落としを叩き込もうとして、
「させん!」
「うっそぉ?!」
この状態で足掴むとか、ちょ、おま!やばいやばいここで負けたら武士の名折れっつーかあいつ等に向ける顔がねぇわ!ええい背に腹は代えられん!
ヴァリアーステッキを強く握りしめその際にスイッチを押す。
そしてそれを振りかぶり、
「ぐっ!」
「っつ!」
笹川兄の横っ腹を叩く。くっそ、超痛ぇ!とりあえず距離取んねーと。
笹川兄の手を振り払い距離を取った。マジで痛い、足が痺れてんだけど!誰だこんな風に作った奴!………俺か!
「………驚いたな、スタンガンか?」
「いや、そこらのスタンガンよりも酷いぜ………設計したの俺だけど」
「そうなのか?」
何Vか忘れたけど、でも市販のスタンガンよりも凶悪に作った覚えはある。かなり電圧高めにっつー指示も書いた覚えがある。
単に自業自得とか笑えねー。でも武器として使うんだからある程度殺傷能力備えてたって問題無くね?ちなみにスイッチ5段階で電圧の強弱変わるんだぜ。
さっきのはレベル2くらいだったのにあの痛さ、って出力最大にしたらどんだけーって話。持ち手のとこには電気流れないけど俺足掴まれてたからね………。
今なら泳げないけどゴム人間になってもいい気がする。
さーてこっからが本番だよなぁ、どう考えても………。
「フッ…………次で終わりにするぞ!」
「ご冗談。終わるのはあんた、俺は負けねーよ」
笹川兄がファイティングポーズを取るのに対し俺もヴァリアーステッキを構えた。そして両者が飛び出した瞬間、
「ずお゙お゙ぉぉおぉおおい゙っ!!!!!!」
突然の大声にどちらともなく止まる。あーあーいいとこだったのにさー。
「有人ぉ!てめえ何してやがる!!!!」
「暇潰しという名の模擬戦?」
「ざけんじゃねえ!」
いやいや俺は至って真面目ですよ隊長(笑)
「隊長ーせっかくいいところだったのに邪魔しないで下さいよー。つーか空気読め」
「あ、やっぱり?フランもそう思った?」
「有人もそう思いましたー?奇遇ですねー」
「こんのクソガキ共………!!!!」
スクアーロにガキとか言われたくないわー。俺精神的最年長だぜ?あ、自分で言ってて悲しくなってきた。
「スクアーロ!何故邪魔をするのだ!極限にプンスカだぞ!!」
「てめーもだ笹川了平!マジになって戦ってんじゃねえ!!!」
おいおいあんたもう25だろ、それなのにプンスカって………いやかわいいなぁ、とは思うけども。ギャップ萌え?
………って、あー!そうか!!了平か!スクアーロのおかげで思い出した!何って、笹川兄の名前!
「何を言うのだ!男ならばいつだって真剣勝負に決まっておろう!」
「匣兵器持ってねぇ奴と真剣勝負もクソもあるかぁ!いいから聞けぇ!有人、てめー今日はもう休め。匣兵器やリングについての修行は明日から始めるぞぉ!」
「別に今からやっても問題無いけど?」
「るせぇ。とにかく今日はもうルッスーリアんとこ行って治療して貰ったら寝ろぉ!笹川了平もこれ以上暴れんじゃねぇ。んでフランは、」
「ミーも疲れたんで今日はもう休みますー」
「任務があるからついてこい。以上だぁ」
どうやら本当に今日やるつもりは無いみたいだから大人しく寝ようかな。適度に動いたら疲れて眠気も出てきたし。よかった、これで時差ボケしなくて済みそうだ。
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