知らない出会い(6/64)


「此処がお前の使ってた部屋だぜ、ししししっ」

「ほー………案内サンキューな」

「別に。あとで相手してもらうし」

お前それが目的か。通りでやけにあっさり案内してくれると思ったら………まぁいいか、一応約束もしてたし………。

「そんじゃ、ガサ入れと洒落込むか」




よもや自分の部屋をガサ入れする日が来ようとは………でも自分のっつっても10年後だし最早別人と同義だよな。
んで見つかったのが2通の手紙とロックのかかったそこそこ大きい箱、あとヴァリアーステッキの取説と思われる冊子。
箱のロックは4桁の暗証番号を入力することで解除出来るみたいだ。とりあえず手紙の解読が先だな………。何かこれ脱出ゲームみたいだな!




「………っなん、だよ……これ………!!」

本当に何なんだこれは。おかしい、こんなことはありえないんじゃないか?何で、

「何でヴァリアーに会ったのが卒業後なんだ…………?」

指輪争奪戦はどうした?俺はヴァリアー側風の守護者として戦った、これは事実だ。
なのにこの手紙には俺がどういう経緯でヴァリアーに入るに至ったが記されていた。
それによれば俺は高校の卒業旅行でイタリアに訪れていたところ何処ぞのマフィアにより偶然立ち寄っていた建物が立て籠りに使われあえなく人質にされたらしい。
もちろんじっと助けを待つなんて俺の性にあわないから頃合いを見計らって人質の群れから脱け出した。
そして立て籠りマフィア達を潰していたところ9代目の命令なのか人質救出とマフィア殲滅のためやって来たヴァリアーと遭遇したみたいだ。
………訳分かんねぇ、過去が決定されてたらそこから派生する未来に行くもんじゃないの?どうなんだ10年バズーカ!

「とりあえずこの手紙は置いとくか……」

手紙はあと一通あるし。たぶんそれに箱を開けるための暗証番号が書いてあるはず。






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