想定の範囲外(2/64)


「ボスー残念なお知らせがありますー」

「ああ?……………………」

何だろう、XANXUSの視線がものすごく居たたまれないです!ていうかXANXUS色気半端ないんだけど!ムンムンだよ!
スクアーロも結構、と思ったけどXANXUSその比じゃねーぞおい。男は30過ぎてから、という言葉にも頷けるわなこりゃ………。

「見ての通りだぁ、10年前と入れ替わっちまった。しかも5分経っても戻れねぇ」

「戦力的には問題無いと思うけど、ただ部下が言うこと聞かねーかもな。ししっ」

「…………………………」

XANXUSの無言が逆に痛い!なんか喋れよおおお!!つーか此処での俺の立ち位置って何なの?部下って……………部下居るの?

「あー、質問いいか?」

「何だぁ?」

「10年後の俺の立ち位置っていったい何なんだ?」

俺沢田少年の守護者だよ、な?なんだかこいつ等フレンドリーすぎて自信無くなってきた。実は俺ヴァリアーなの?

「まだ言ってなかったかぁ?」

言ってねーよ。あ、いや、でもちょっとタンマ。なんか聞かない方がいい気がしてきた。

「隊長若年性アルツかよ。ししっ、ならオレが教えてやる。お前はヴァリアー雲の幹部なんだぜ♪」

…………本当に聞かなきゃよかった。




ベルフェゴールに嘘を吐いている様子は全く見受けられない。周りの奴等の反応も同じく。おいおい10年越しの質の悪い冗談で済ましてくれよ!
誰かドッキリ大成功の看板持ってきてよ、大丈夫今なら俺怒んないから!むしろ全力で褒め称えるから!!

「…………っチ、あの野郎…………」

XANXUSやっと喋ったと思ったら舌打ちかい!しかもあの野郎ってもしかしなくても俺を指してるよな?何したんだ10年後の俺!

「有人ボスに何したんだよ?」

「いやいやむしろ俺がそれを聞きたい」

「………くれてやる、てめえのもんだ」

「お、おう?」

どうやら10年経ってもXANXUSは物を投げ渡すのが好きらしい。落としたらどうしてくれる!そんなヘマするつもりは無いがな!んで、

「…………開けていい?」

「好きにしろ」

よーしじゃあ好きにしちゃうぜ!渡された小さな包み、っていうか巾着だな。それを開けてみれば指輪と箱が入っていた。
言わずもがなこれはヴァリアーリングと匣兵器だ。俺は雲の幹部らしいからきっと雲属性なんだろう。
しかし俺が雲の幹部っていうのは沢田少年の守護者としてどうなんだ?ダメなんじゃねぇの?

「指輪と………箱?」

「カス鮫、あとはてめーがどうにかしろ」

「あ゙ぁ?!!ゔお゙いてめえクソボぐほぉっ!」

相変わらずキレのある投球だなぁ。ちなみに投げたのは皿。酒飲んでる途中だから邪魔すんな、ってのとつまみの追加取ってこいって意味だろうな………たぶん。






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