どうしてこうなった(1/64)


「っとと、っと!」

着地成功、かと思いきや地面が沈んだ!つか地面じゃねぇ、これベッドだ!

「…………こりゃまた豪勢な………」

キングサイズのベッド、しかも天蓋付。ついで部屋のあちこちに施されている装飾。
ものすごく俺場違い!てーか此処絶対に俺の部屋じゃねぇだろ!………とりあえず、靴脱ぐか。

「……………あ」

脱いだ靴をベッドの横に揃えて置こうかと思ったら既に誰かのブーツが。………まさか、このブーツは。

「センパーイ、ミーですー。いいですかー?」

「あぁ、はい、うん。どうぞ」

………………………ん?ちょっと待て。

「あ!いや、ちょっと待って!タンマ!」

「?何かあったんですかー?…………あ」

「あ゙」

待てって言ったのに!もうやだこいつ!えええどうしよどうしたらいいんだ?!こうなりゃボコって記憶飛ばしてもらうしかない系?

「……………隊長ー。センパイ消えましたー。代わりに侵入者がいるんですけどー」

あああもう無理もう手遅れ!どうするよ俺!しかも何でヴァリアー?!俺沢田少年の守護者だから普通本部にいるんじゃね?あと何、俺寝てたの!?

「そうしたいんですけどー、さっきからこの侵入者に幻覚見せても無反応で心が折れそうですー」

つーか本当に何なんだこれ。何だろう、悪い意味でいろいろと期待を裏切られた感じだ。……あ、こっちに来てるこの気配は。

「ゔお゙ぉぉぉい゙!!!侵入者はどいつだぁ!!!!」

うるっせえええ!煩さ増してんじゃねーかこいつ!だがしかし少しは話通じそうな奴でよかった!

「隊長ー、あれですー。あのボスのベッドの上に居座ってる命知らずですー」

「ゔおぉい………こいつは…………」

「うわ、なっつかしー」

お、どうやら俺が誰か気づいてくれたみたいだ!てか何、此処XANXUSの部屋なの?やっべ、思いっきり布団靴で踏んじまった!

「…………なんでベルセンパイがいるんですかー?」

「侵入者、って聞いたから来てみただけだし。つーか何でこうなってんの?」

「それはこっちが聞きてぇぞぉ………」

「雷の奴が持ってたあれが暴発したとか?」

おー流石天才、なかなか鋭いな。つーか髪の毛……何故にそんなことになったんだ。いいじゃんかサラサラストレートで……。

「10年バズーカかぁ?暴発してもこいつには当たらねぇだろぉ」

「しししっ、隊長バカだなー。逆だよ逆、有人は当たりに行くんだよ」

「……………そういうことかぁ」

いや、え?どういうこと?何、なんか俺に対する認識間違ってね?自らバズーカに突っ込むって、スクアーロじゃないんだし!

「そういうことですかー。じゃあこの人、侵入者じゃなくて10年前の有人センパイってことですか?」

「さっきからそう言ってんだろ、バカエル」

「うわ何この堕王子。ちょー殺したいんですけどー」

「ぶっ殺すぞてめえ………!!」

「いい加減にしろぉ!お前等ぁ!!!!………とにかく、確かあれは5分経ったら元に戻る代物だった筈だぁ。有人はとりあえず大人しくしてろぉ」

なんかスクアーロ10年経って隊長みたいになってるな………立派になったね。年齢的におっさんだけど………つーか5分経っても戻れないよな。
戻れたら………どうしよう。




15分後。

「ゔぉおぉい!!!どうなっていやがる!」

「ししっ。実は故障してた、とかじゃねーの?」

「隊長どうするんですかー?戦力的にもヤバいと思うんですけどー」

「「それはない」」

「?」




20分後。

「………本当に故障みてぇだなぁ………」

「隊長どうすんのさ。ボスキレんじゃねーの?」

どうやら俺戻れないみたいだ、よかったー。じゃなきゃ俺被弾した意味無いし。てかXANXUSがキレるってどういうことだ?

「あ゙ー………仕方ねぇ、とりあえずボスさんに報告しに行くぞぉ」

「行ってらっしゃーい。ミーは此処で見送りますー」

「てめーも行くに決まってんだろ、クソガエル」

「ゲロッ」






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