祝勝会、そして………(40/40)


「……………………さて」

何だろう普通に入ればいいか?「ごめんくださーい」でいいよな。つーかあれだよね絶対警戒されるよな俺。
まぁいいや何かしら突っ掛かってきたらリボーンに呼ばれたから来たって言えばいいだろ。
………よし、男は度胸!

「ごめんくださーい」

「お、来たな」

「誰………ってあああああ?!!」

「っな……何でてめーが此処に!?10代目!下がってて下さい、オレが果たします!」

ほらなやっぱり突っ掛かってきた!面倒くせえええ!!!!しかも突っ掛かってくる奴に限って人の話聞かねーんだよ!

「待て獄寺。……ちゃおっス、多村有人。こうして会うのは昨日以来だな」

「ちゃおー。むしろ昨日初対面だからね、俺達」

そういや何で赤ん坊のリボーンは垂れ眉なんだ?大人リボーン普通だったよな確か。つーかコロネロもいる!これなんて俺得!

「驚いたな。祝勝会を此処でやるって誰から聞いたんだ?」

「オレだぞ」

「っな!リボーン、何してんだよ!?この人ヴァリアーの人じゃん!」

「何言ってやがるツナ。こいつはお前の風の守護者なんだからお前のファミリーに決まってるだろ」

「んなー?!」

沢田かわいそうだな………でも良くも悪くもリボーンに影響されまくりだよな、こいつ。まぁがんばれ、俺は3歩くらい下がったところで見守ってるぜ!

「とりあえず自己紹介だな。オレはツナのかてきょーでヒットマンのリボーンだぞ」

「っおいリボーン!」

「よろしくな。昨日も言ったけど俺は並盛高校3年の多村有人だ」

「ははっ!マフィアごっこの新しい仲間か?オレは山本武、よろしくな!」

(山本まだマフィアごっこだと思ってる!)

前から思ってたけどイケメンの宝庫だよなここ。いやヴァリアーもそうっちゃそうだけど、うち3人は顔分かんないし。1人はあれだし。
それに比べてここのイケメン率といったら………さしずめ沢田はイケメンホイホイってところか?

「おい有人、これはお前のだぞ」

「んなっ!リボーンさん本当にこいつを10代目の守護者にするんスか?!」

「たりめーだ、こいつほど風にぴったりな奴は居ねーからな。ガキばっかだが頼んだぞ」

「あー……うん、俺でいいなら」

ナチュラルに呼び捨てだよこの赤ん坊……まぁ構わないけどさ。俺も呼び捨てでいい感じ?いいのか?でも赤ん坊にさんづけもおかしいよなー。

「えーと………それじゃあ、あの……よろしくお願いします!…………えっと、」

「多村でも有人でも好きな方でいいよ」

「あ、はい………有人さん」

「っチ………リボーンさんが言うなら仕方ねぇ……いいか新入り!!10代目の右腕は!このオレ、獄寺隼人だ!!!!年上だからってチョーシ乗んじゃねぇぞ!」

「なぁ?!!(獄寺君また意味不明なことを!真に受けちゃったらどうすんのさ!!!)ゆ、有人さん気にしないで下さい!」

「んーまぁ、よろしくな。獄寺君に沢田少年」

(オレ少年扱いー!)

「ってめー10代目になんて口を……!!」

沢田少年でいいよな。それなら沢田父とも分けられるし。名案だな、流石俺!
つーか風のリングどうすっかな……適当にチェーン通して首からぶら下げるか。あ、そういえば。

「そうだ、今日はこれを渡そうと思ってたんだ」

1から作ってたら結構時間経ってたんだよなー。ちなみに何作ってたかっていうと9代目にも渡した例のお守りだ。
一応未来編に備えて、って訳で全員分作ってみた。未来編無いのが1番いいんだけどね、面倒くさいし。てか無いんじゃね?
風の守護者っていうイレギュラー要素あるし!お、これは期待出来るかも?

「え………これは……お守り?」

「うん、そうだよ」

「なるほどな、こいつが例のお守りか」

ディーノはお守りのこと9代目から聞いてたみたいだな。9代目に会えないかなぁ、未来編の前に一度会っておきたいんだけど……無理か。
まぁ未来編無かったら期待しとこう。

「例のって……どういうことですか?」

「お前がモスカを焼き斬った時、9代目はほぼ無傷だったんだ。それよりも衰弱と栄養失調が酷くてな」

「え……そうなんですか?!」

「そうだぞ。んで9代目が無傷だった理由がこのお守りだぞ」

「そうなんスか?!」

どうやらお守りはちゃんと働いてくれたらしい。よかったよかった。まぁそんな訳だから、

「貰ってくれると嬉しいんだけど」

「あ、はい!あの、ありがとうございます!」

「……ミジンコくらいは認めてやる」

「お、オレにもくれるのか?ありがとうな!」

「極限貰っておくぞ!」

「ランボさんにもそれよこせ!」

一応今此処に居る面子に渡せればいいか………個人的にクロームがすごい心配なんだけど。誰かクロームのためにドナーを手配してくれ。

「んで、どんな機能ついてんだ?」

「機能っていうか………致命傷を受けそうになった時オートでバリアーみたいなの張るだけなんだよね。とりあえず肌身離さず持っていてくれればいいかな」

持ってなかったら意味無いし。つーか未来に持って行き忘れてたら俺が泣くぞ。何のために作ったと思ってる………!!!!
そりゃ未来編無いかもだけど、使用回数も限られてるけど、ないよりあった方が今後のためにも断然いいだろ!備えあれば憂いなし!




「ただいまー」

「お帰り。そうそう、有人に手紙が着てたわよ」

「手紙………?まぁ、ありがと」

「夕飯まで時間があるから、その間に読んじゃったら?」

「あーうん、分かった。そうしとく」




―――翌日、俺は並盛から姿を消した。




未来編






もくじ




「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -