それでも朝はやってくる(13/40)


翌日、普通に起床。慣れない場所とか俺にとっちゃ関係無いし。んでホテルの一室を当分の生活スペースとして貰った……は、いいんだけど広すぎだよ!
こんだけ広いと何したらいいか分かんないよ!ちなみに滞在費は向こう持ちらしい。やったね!まぁ滞在費俺持ちだったら死ぬ気で家に帰るぜ俺。
そしてどうやらホテルの最上階とその下の階を貸しきってるっぽい。流石金持ちのやることは違うというか、これがスポンサーの力か!?
あのあと鞄も返して貰ったから勉強も一応出来るんで無問題。あ、でもご飯ってどうすんだ?
と、思ったらノックの音。

「入ってどうぞー」

しっかし誰だ?わざわざノックしてくれるような奴居たっけ?
ホテルの従業員という線は限りなく薄いだろうな、こんな気配消してる従業員居るかっつーの。居たとしても本職は別の奴だ。
そして一向に入ってこようとしない。これは何?不審に思って開けた所をパァン!ってしようとしてんの?………上等じゃねぇか。

「あれ、気のせい?」

思ってもないことを口にしつつ、ドアノブに手をかけて扉を開けた。

0コンマで放たれたナイフを足の力を抜いてしゃがむことで回避。
次いで足にぐっと力を込めてナイフが飛んできた方に跳びアッパーを叩き込む。

が、これはフェイク。顔を反らして避けるのはいいけど両手がお留守だぜ?
とりあえず片手を絡めとり背中に膝を打ち付け床に縫いつけようとしたら途中で脱出された。ちぇっ。

「ししししっ……あっぶねー」

「油断するからだろ?」

「お前普通に出来んじゃん。王子ビックリ」

やっぱブランクでかいぞこれ。両方絡めとるべきだったか。
不完全燃焼だ…………もやっとする。鍛練とかするべきだよねー…………誰相手に?

「………ただ奇襲かけに来ただけ?」

「違ぇってメシだよメシ!んじゃオレ先行ってるぜ」

「あ、待った場所何処?」

「昨日の談話室の先ントコ。んじゃ」

とりあえずご飯はみんなで食べる感じか?
また視線の的にされんのはごめんだが……遅れていったら俺のご飯残ってる気がしないんでさっさと食いに行くか………。






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