知ろうとも知り得ない(8/40)


「―――――――つまり、イタリアンマフィアであるボンゴレファミリーの次期ボスとその幹部の座を得るためにもう1人が率いる候補達とタイマン張るってことか」

「そうそう、そんな感じよ〜」

「しししっ、まぁそんくらい分かってりゃいいんじゃねーの?」

どうやら向こうの候補者はやはり沢田綱吉みたいだなー。あとは風の守護者とやらについて聞いておかないと。こっちについては本当に何も知らないから。

「なぁ、風の守護者………っていったい何なの?」

「守護者にはそれぞれの使命があるのよ〜………風の守護者は何だったかしら?」

「王子知らねー」

「「「…………………………」」」

こ、こいつ等使えねー!!!!でも何とかして風の守護者について情報を集めとかないとあとで俺が困る!!

「ぜ、前任の風の守護者っていうのはいるの?」

「居ねーよ?」

「へ?」

何故そこでお前が答えるよ?話聞いてないんじゃなかったのか?
ぐるんとルッスーリアの方を見れば、

「本当に居ないのよ〜。風のリングだけ他と違う場所に保管されていて偶々見つかったものだし、それに過去の文献でも風の守護者に関する記述は一切残っていなかったわ」

な ん だ と 。

何でそんな謎に満ちてんの意味分かんないいったい何なの風の守護者って!?
まぁそれについてはきっとチェルベッロ辺りが説明してくれる………よね?本当にしてくれよ頼むから。
あ、そういえば。

「あのさ、話変わるけど例のガチンコバトルいつやるんだ?」

「あら?言ってなかったかしら。今日からよん♪」

「………………え?今日?」

「今日よ〜」

なんですって……。それじゃあれか?昨日俺と会ったときはもう沢田陣営と対面済だったのか?
てーか俺も今日のバトル観に行った方がいいの?行きたくないんだけど。家に帰りたいんだけど。

「っていうか何で俺此処に居んの?別にマフィアボンゴレの関係者でもなんでも無いんだけど」

「確かにそうよねぇ。心当たり無いの?」

「無いって。父さんが勤めてる所もボンゴレの傘下、って訳じゃなさそうだし」

「つーかさ、お前戦えんの?あいつ等一応特訓とかしてるみたいだぜ?ま、王子には無駄な努力としか思えねーけど」

「……………武器とか、」

「まぁ………普通はいるでしょうねぇ。早めにボスに言っておいた方がいいわよ!」

ガッデーム。俺武器前世に置いてきちゃったよ!どうしよう、まぁどんな武器でも使えると思うけど。剣も銃も使ってる奴いるしなぁ。
なんか考えておいた方がいいかな………。






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