「おじゃましまーす」
最低でも週1で来る野崎の家。
「いらっしゃい、咲野」
「ええぇぇえ!?伊織!?」
「千代ちゃん、やっほー」
新しいアシスタント(ベタ担当)佐倉千代ちゃんと遭遇しました。
* * * *
な、な、な、なんで伊織がいるんだろう。
いや!?いちゃいけないとか、そういう訳じゃないけども!!!
まさか、野崎くんと伊織は付き合ってるとか....!?!?
けけけけけけど!伊織はそんな事一言も言ってなかったし、そもそも2人に接点なんてあったっけ!?
....いや、去年同じクラスだったんだっけか!?
どどどどどどどうしよう!!
伊織は可愛いし、優しいし頭も良いから彼氏がいたって可笑しくないし、相手が野崎くんならもう最高だよね!!
「咲野、飲み物はどうする?」
「紅茶がいい」
「いつものでいいか?」
「うん、ありがとー」
いつものって何!?
そんなに頻繁に伊織は野崎くんのお家に来てるの!?
どうしよう...伊織のことは大好きだけど、まさか伊織と野崎くんが付き合ってるだなんて..!!!!!
「千代?どうかしたの、顔青いよ?」
もう本人に直接聞こう!!!
「伊織って、」
「うん?」
「伊織ってのののの野崎くんと付き合ってるの!?」
「え」
言った!!言ったわ!!よくやったよ千代!!
「付き合ってるわけないじゃーん」
野崎とは去年同じクラスだったから友達ー。
そう言って大笑いする伊織。
「野崎が恋愛とか想像つかない(笑)」
.........。
「よ、良かったぁ」
「...千代は可愛いなぁ、もう」
わたしを野崎に取られたくなかったのー?なんて笑って言ってる伊織。
鈍感だけど、ニブチンだけど、取り敢えず野崎くんと付き合ってなくて良かった!
「私、伊織のそういう(鈍感な)ところも含めて好きだよ!」
「?わたしも千代の事好きよー」
友達(ベタ担当)と遭遇しました。
「伊織も漫画のお手伝い?」
「お手伝いって程じゃないけどねー、ネタ提供係りってとこかなぁ」
「咲野は細かい作業ができないからな」
「野崎ひどい」