緑間に理由を話す直前のお話。







「どどどどどうしましょう宮地先輩!!」

「いや、どうしたもこうしたもねぇよ。さっさと言ってこい。」

「いやでもだって!」

「言うって決めたんだろ、言ってこいよ」

「どうやってですか!」

「んなもん知るか!!なんで半ギレなんだよ!!」



わたしと宮地先輩が言い争ってる事の発端はIH予選前に緑間と話したとき、”わたしがバスケを辞めた理由”を話す約束をしたことにあった。


「お前、決めたんだろ」

「...はい」

「俺に話したことそのまま話せば良いじゃねぇか」

「...はい」


わたしが辞めた理由を唯一知ってる宮地先輩。
先輩には丁度1年前、この合宿で話した気がする。

その時先輩は

”お前とはポジションもプレースタイルも全然違うけど、それでもバスケが好きなら俺を見てろ”

そう言ってくれた。


「緑間のところ、行ってきますね」

「あぁ、行ってこい」


少し歩いて、足がどんどん重くなるのを感じる。

顔が自然と俯く。

わたしはいつからこんな弱虫になったのだろうか、

「名字!」

後ろからずっと頼りにしてきた声。
先輩の目は真剣で、少し口角をあげて言った。

「ーーーー」

いつも先輩はわたしに勇気をくれる。

「...はい!」

頑張ってきます!


はちみつ先輩からのプレゼント


勇気、もらいました。

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