小説 | ナノ
「よぉ、元気か?花嫁さん」
「ひっさしぶりやなー!御幸も!名字も!」
「元気だった?なまえ」
大好きな戦友たちがやってきた。
ある女の子はは高校入学して、写真部に入りました。
彼女はたくさんの写真をとりました。
いろんな部活、学校生活、風景、友達。
全部が全部あの頃の女の子には輝いて見えました。
その中でも一際輝いてた野球部の彼の写真は一目で気に入ってしまいました。
しかしそれが間違いだと言うように周りの景色はどんどん憎悪の目に囲まれていました。
なにが駄目だったんでしょう?
野球部の彼を見つけてしまったこと?
写真を撮りたくなってしまったこと?
仲良くなりたい、話したい、と願ってしまったこと?
けれど、その女の子は野球部の彼と仲良くなれた事を後悔しませんでした。
その彼を見つけたときから、
その2人の未来が始まることができたのですから。
「あぁ!?ふっざけんじゃねぇ!文句がある奴でてこい!俺がぶん殴ってやる!!」
「なんやねん、何が駄目なん?こいつらが一緒に居って駄目な理由がお前らにはあんのか!?」
「名字、結婚おめでとうさん」
「ありがとう、前園くん!」
「ゾノー、俺にはなんかねぇの?」
「あぁ!?んなもん無いっちゅーねんボケェ!」
はっはっは、ひっでーの!と言って笑う一也と前園くん。
2人はあの頃もよくこうやって言い合ってたよね、懐かしい。
「なまえ...」
何故か黙ってた倉持がこちらをじっと何かを考えるように見る。
「え、なに?」
「お前、ちょっと太った?」
「ジーザス!」
り、亮介先輩、もしかして冗談じゃなかった!?
「え、え、倉持も最後に会ったの一昨日じゃん!わたし一昨日からそんな太った!?ねぇ!一也!!」
「はっはっは!」
「笑ってる場合じゃないんだよ!!一也!!」
ちょ、これから結婚です!って時にあの二遊間はなんなの!?
「もう、御幸も倉持もこれから結婚式する花嫁をからかうなって」
「ノリくん!!」
「俺もこれから結婚式する側なんだけどな!」
「ねぇなまえ、なまえはなまえの良いところを知ってる?」
「...そんなの、あるわけないじゃない」
「俺は知ってるよ。なまえはさ、素直で優しくて、だけど物凄く頑固で、本当は弱いくせに強がっちゃうような可愛い女の子だよ。」
「わたしは、最悪な奴だよ。そんないい人じゃ、ない。」
「親友の俺が言うんだよ?信じられない?」
「だって...」
「だって、じゃないよ。なまえにはなまえらしい良いところがたくさんあるんだ。だから行っておいで」
「...ノリくん」
「なまえ、結婚おめでとう。ちゃんと幸せにしてもらえよ?」
「うん!」
昔から変わらない、ちょっと気弱だけど、とっても心優しい親友の笑顔。
いっつも私を安心させてくれて、助けてくれて、1番に支えてきてくれた親友。
「御幸、花嫁さんとノリがいい雰囲気だぜ!ヒャハッ!」
「名字のやつ、御幸やなくてノリと結婚した方が良かったんやないか?」
「うるせー!それに、ノリだから良いんだよ。なまえの大事な親友さまだからな。」
「くらもち、前園くん、ノリくん」
3年間、一緒に過ごしてきて、たくさん助けて、時には叱って、いつも手を引っ張ってきてくれた人たちだから。
少し気恥ずかしいけど伝えなくちゃいけない。
「今、わたしと一也がこうしてられるのはみんなのおかげです。ありがとね!」
やっぱり恥ずかしくて最後の方は早口になってしまったけど、みんななら分かってくれるよね。
「ヒャハッ!結婚おめでとうな!」
「2人とも、幸せになるんやで」
「結婚おめでとう。2人なら、これ以上何も言う必要ないよね?」
(Since there were the favorite best friends, our future started.)
「御幸、あんまりなまえを泣かせすぎんなよ」
「ヒャハ!親友こえぇー!」
「はっはっは、任しとけ」
「その顔がむかつくんだよ!今、正装じゃなきゃハイキックだったのによー!」
先輩と、とも後輩と、とも違う。
安心できるこの関係。
君たちがいてくれて本当に良かった。