小説 | ナノ

 思い出にするには早すぎた (森山)




「ごめんね、ばいばい。」




そういって俺の隣から彼女が消えてしまってどれくらいの月日が過ぎただろうか。



彼女は泣きながら最後にこう言った。



「ごめんね、私が、弱いから。もう、頑張るの、疲れちゃった。」



どうして君が謝るのだろう、
謝るべきは俺の方なのに。

どうして君は泣くのだろう、
俺は君に笑っていて欲しかったのに。


どうして君は、俺の隣からいなくなってしまったのだろう。

本当は誰よりも大切だった。他の子と話してても、心の奥では君を想っていたのに。

どうして、大切なものは失って初めて気づくのだろう。




肩にかかる程度だった彼女の髪は、もう腰のあたりまで伸びている。
彼女がいつもつけていたピアスは変わっている。
彼女は、あの頃の俺が大好きだった笑顔で笑っている。



ごめん、大好きだったよ、誰よりも君のことが。



思い出にするには早すぎた


思い出すことは何時になっても、大好きだった君のことばかりで。







題名:"確かに恋だった"より



書き終わって思ったのが、森山さんじゃなくても良かったかもしれない(笑)
本当は、彼女がいるけどナンパとかがやめられなくて
みたいなのを書こうとしてたはず....(震え声)

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