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 最期までやっぱり君だけが好きだった。()



「はじめまして、僕の名前はー」
(初めまして、え、俺の事知ってんの?)


「隣に座ってもいいかな?」
(1人か?隣、座るぜ)


「実はずっと前から好きだったんだ、付き合ってくれないかな?」
(お前が好きなんだよ、付き合ってくれねぇか。)






忘れた方が楽なのかな。
他の人に出会うたびに君の事を思い出ししまうの。

君と初めて会った場所、君と一緒にデートした道。
君と繋いだ手、君とのキス。
嫌でも思い出してしまう。

忘れたいけど忘れたくない、
大好きだった大嫌いな思い出。

君のおかげで沢山笑ったし、
同じだけ泣くこともあった。


君のことね、大好きだったよ。
過去形にできないくらい、好きで好きでたまらなかったんだ。
こんなに好きなのにこの恋を終わらせるのは私の方だったね。

まだまだ一緒にいたかった。
これから十年先も二十年先もずっと2人で歩み続けたかったな。


ごめんね、こんな私で。
私がもっと生きることができたら、
君と未来も一緒にいることができたのかな。
君を傷つけないで済んだのかな。

最期の時まで一緒にいたかった。
だけど、こんな弱い私を見せたくなかった。
君には幸せになってもらいたかった。


最期までやっぱり君だけが好きだった。

こんな私でごめん、
ちゃんと幸せになってね?




20歳くらいまでしか生きることができないと知って、バスケを頑張ってる彼には病気だと知られたくなくて別れた女の子のお話。

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