▼追記 <続・わたしはにわかです>
「ユーリくん、酒場で喧嘩したんですって?」
「...もう知ってんのかよ」
「さっき隊長が言ってました〜」
「......」
またランバートの世話?と聞くとそーだよ、と返す君と過ごしたほんの数ヶ月。
たった少しの間しか一緒に過ごしてないはずなのに、
あれから数年たった今でもたまにあの頃の君を思い出す。
「 あんたは...ここからでねーの? 」
君が騎士団を出て行く前の晩、
目を逸らさずに投げかけられた言葉に対するわたしの答え。
「 わたしにはココしかないから 」
騎士団で育ったわたしには、”世界のみんなを守りたい”とか”いつか平和な日がくることを目指して”とかそんな目標はない。
ただ、目の前にある、守りたい人達のためにわたしは騎士団にいた。
「ユーリくんも、その守りたい人の1人だったんだよ?」
「俺はあんたに守られたくないね。」
「え〜、わたしはずっと守っていたかったの」
「残念だな。これからは一生、俺に守られとけ」
動かない足、思うようにならない体。
あの頃はわたしの方が先輩で、強くて、だけど今ではわたしよりももっと強くていつだってわたしを、みんなを守ってくれる彼の背中。
「ちゃんと幸せにしてね?」
「あたりめーだよ」
怪我して引退した奥さんと、騎士時代から先輩を好きだった旦那・ユーリさん感をだしたかった...
2015/03/29 00:47