ここは宇宙科1年の教室。
今日は何ヵ月かに1回の席替えをするらしい。
「席替えはくじで決めるぞー。」
担任がそう言った瞬間、気のせいかクラスメイトの目がギラついた気がした。
「よし…今回こそは…」とか色んなつぶやきが聞こえるような気もする。
「よし、じゃあ名字から引けー。」
「あ!はい。わかりました。」
急に名前を呼ばれて慌ててしまった。
そして急いでくじを引きに行く。
「んー、どうしよ。」
私がそんな事をつぶやくと、近くにいた梓くんがアドバイスをくれた。
「名字さんがこれだ!と思ったやつを引いたらいいですよ。」
私は梓くんのアドバイス通りにこれだ!と思ったのを引いた。
その後にみんなが引き終わり、くじで当たった席に座った。
今回はこの席かぁ…なんて考えていると隣の席の人がきた。
「あっ!名字さんじゃないですかっ!」
「あ、梓くん。これから少しの間だけど宜しくね。」
「はいっ!宜しくお願いします!」
「なんかさ…梓くんいつもよりテンション高くない?」
「そりゃ学園のマドンナの隣になったら嬉し……
いえ、なんでもありません。」
僕は危うく本音を言ってしまいそうになる。
「そう?いつもの2倍はテンション高いと思うよ。」
「気のせいです。もしいつもよりテンションが高いとしても理由は秘密です。」
普通の人は秘密にされると気になるのが性分だと思う。
「秘密にされると結構気になるんだけど……。」
「教えてほしいんですか?」
なんだか意地悪な聞き方に思えたけど、なんだか梓くんらしい気もする。
「うん。気になるよ。」
「それはですね。
僕はこんなランダムな方法であなたの隣の席になれた事を…
『運命』
だと思うんです。
――――――――――
読んでいただきありがとうございます。
これは音音が席替えをすると言っていた時に思いついたやつです。
誤字・脱字はお知らせ下さいませ。
あとこんな夢小説書いてほしいなんて希望とかがありましたら拍手などにどうぞ。
感想待ってます!
神咲 恋華
2011/01/28