※ヒロインは月子の妹で宇宙科1年生設定。












僕の彼女は誰よりも可愛いと思う。
例えばテスト前に勉強をする時には幼なじみの二人より先に僕を頼ってくれる。
そしてまわりに困っている人がいたら助けてあげたりする、とても優しい子だ。
わりと控えめな性格ながらも夜久先輩よりはるかにしっかりしていて、まさに僕の理想のお嫁さんだ。
でも僕の前だと控えめな性格じゃなくなるのはきっと僕に心を開いているからだろう。
努力はしているけどあまり勉強が得意じゃないところも可愛らしい。


そして今はテスト前。
名前がいつも困った顔で勉強を教えてほしいと頼んでくる時期である。
そんな事を思っていたらちょうど名前がやってきた。

「梓っ!勉強教えて!」
「いいよ。今日はどこを教えたらいいの?」
「んーと、ここ!」
「射手座の話なら僕の得意なところだよ」
「そうなの?」
「うん、そうだよ。前に自分の星座について気になって詳しく調べたからね」
「そういうところ梓らしいね」
付き合って数ヶ月なのに彼女は僕の事をわかっていてくれると思うと自然と笑みがでそうになる。

「じゃあまずは射手座の神話にでてくる登場人物から整理していこうか」
「うん!」












―――――数時間後。
「ありがとね、梓!」
「どういたしまして、僕も復習になったからちょうど良かったよ」名前の嬉しそうな顔をみると教えた甲斐があったなと思う。
「梓のおかげですっごいはかどったよ!」
「それは名前が頑張ったからだよ」
「そんな事ないよ、梓のおかげだよ!」
「そっか」
僕はそういって彼女の頭を撫でた。
「どうしたの?顔赤くなってるよ?」
すぐ顔を赤くするところは凄く夜久先輩に似ている。
でも僕は先輩より名前の方が何倍も可愛いと思う。
「な、なんでもないよ!」
「もしかして照れたの?」
僕はわざとらしく意地悪に聞いてみる。
「…わかってるくせに」
名前は恥ずかしそうに目をそらしている。
「わかんないよ?わかんないから聞いてるの」
「ちょっとだけ照れたの!!」
少しヤケになって言っている姿も思わず笑みがこぼれるくらいに可愛い。
そして名前と勉強に集中していたら時間も結構遅くなっていた。
「そろそろ帰ろうか」
「うん」
そういって返事をした名前の顔はまだ少し赤かった。
流石に暗い道を一人で歩かせるわけにはいかないので、寮まで僕が送っていく事にした。

「ねぇ名前」
「なに?」
「勉強教えてあげたんだし、僕にご褒美とかないの?」
「うーん。梓はどんなご褒美がいい?」
「大人の営みとか?」
名前は恥ずかしすぎて返事ができないみたいだった。
「嘘だってば」
僕は笑いながらそう言った。
「…ホント?」
「ホントだよ」
わりと嘘ではなかったけど、今回は嘘と言っておいた。
「嘘なら良かった」
名前はホッとしたように胸を撫で下ろした。
「嘘なら良かったって事は、名前は一生僕には身体を預けてくれないって事なんだね」
わざと寂しそうな顔をしながら少し大袈裟に言ってみる。
「ち、違うよ!」
わざと名前を焦らせるのはとても楽しい。
「ならいいよね」
僕は少し妖艶な笑みを浮かべて、名前を近くの壁に押し付ける。
「い、今はダメっ!」
「じゃあいつならいいの?」
僕はわりとしゅんとした顔で言った。
「わ、私がもう少し大人になったら…かな?」
彼女は恥ずかしそうにそう言った。
「そっか、分かったよ。それならご褒美は君からのキスでいいよ。」
「ふぇ!?」
「君の身体とキスならどっちがいいの?」
「それなら絶対キスの方がいい……けど恥ずかしいよ!」
「可愛い。じゃあ今回だけは僕からのキスで許してあげる」

ご褒美はから。
 





――――――――――
初UPですね。
なんだかグダグダな文になってしまいましたが、如何でしょうか?
梓のキャラが違うような気もしますが、きっと気のせいです!←

よければ拍手にて感想お待ちしてます。

神咲 恋華
20110119


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