1番後ろの窓際の席とかサボりやすくて最高だと思ってたけど隣が財前くんだと知り、最高だった気分は急降下した。


財前くんをカッコイイと言う人もいるけど、私の中ではピアス開けて、部活の先輩たちにはなんかずばずば言っちゃって、授業中はいつも寝ている彼を怖い人だと思っている。


そんな財前くんと隣の席なんて神様はなんてドSなんだろう。


そんな事を思いながら仕方ないので机を新しい席に移動した。
後で財前くんの事カッコイイって言っていた中山さんに交換してもらおう。


「おい」


『え…』


「おいって言うてるやろ」


『わ、私……?』


先に移動を終えて隣で寝ていたはずの財前くんに急に声をかけられ私はビクッとした。

ほとんど初めてしゃべる財前くんはなんだかぶっきらぼうな感じがやっぱり怖いと思ってしまった。


「お前中山に席交換しろって言われても絶対交換したらあかんからな」


『え、なんで?』


「あいつウザいんねん」


確かに中山さんは財前くんに相当しつこくしているみたいで財前くんの嫌がる気持ちはわからなくない。


怖いけど関わらなければ別に大丈夫だよねと思い、財前くんにわかったと答えるとほな頼むわと言って私の肩をぽんと叩くとまた眠りについてしまった。


1番後ろの窓際は意外と快適なのかもしれない。


触れられた肩が熱くなった。












財前×気弱な女子
な感じを目指す(`・ω・´)







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