最初は初めてしゃべったその日にプロポーズされたりちゅーされたりしてなんだこいつって思ってたんです。 それからブン太の事を好きなのがばれて、みっちゃんに全部話して、ブン太以上に好きだと思える人を探そうって決めて今とてもすっきりしました。 もし幸村にばれる事がなければみっちゃんに話す事もなかったし、私は今でもブン太を好きな事を隠してもやもやし続けたと思うから、きっかけをくれたは幸村にはすごく感謝してるんです。 あの時は "幸村っていい人だな" ってすごく思ったんですよね。 でも、この一件でよくわかりました。 あいつはいい人なんかじゃないです。 ほんとに魔王なんだと思います。 私の意思関係なく親に了承得て同棲ってどういう事なんだろうか。 ドッキリ?ドッキリならもう十分なんで家帰して下さい。 幸村と同棲だなんていろいろ危ないって! もう誰か嘘だって言ってくださ「残念ながら現実だよ、七瀬」 『あ、あれ……?』 「ずっとぼーっとしてたから読んじゃった☆ ほら早く作ってよ」 『じゃった☆って…… 勝手に読まないでよ!』 私はそう言うとぼーっとしていて切りかけだったにんじんをまた切り始めた。 え?トイレに逃げ出したんじゃないかって? 逃げ出しましたよ。 でも幸村がトイレのドア思いっきり蹴り続けるから怖くて出てきたら"ほら早く夕ご飯作ってよ"って脅されて結局作る事になりました。 料理は小さい頃から作ってて得意だから別に問題ないけど幸村に作ると思うとものすごく腹立たしい。 じゃがいも切らないで丸ごと突っ込んでやろうかな…………やっぱ後が恐いから止めておこう。 あ、ちなみにカレー作ってます。 「七瀬、顔死んでるけどどうかしたの?」 『幸村は喧嘩売ってるのかな?100%幸村のせいだからね』 「まぁまぁ落ち着いてよ」 『あ、ほんと喧嘩売ってるのね』 幸村にからかわれてこの野郎、覚えてろよと思いながら腹いせに野菜をめちゃくちゃにみじん切りしていると幸村が急に真剣な顔になった。 「ブン太には好きな事言うの?」 『へ?急にどうしたの?』 「言うの?言わないの?」 『今はまだ言わない……かな?』 「どうして?」 『だってブン太の事だから絶対気にしちゃうもん』 ブン太は不器用だから私に対する態度が変わってしまうのが目に見えてる。だから言わないって決めた。 すると幸村が私が思った事をピタリと言い当てた。 「ぎくしゃくするのが嫌なんだ」 『そういう事』 「七瀬はそれでいいの?」 『うん、でも今は言わないだけだし時期が来たら言うよ』 「ブン太以上に好きだと思える人ができたら?」 『うん』 正直、ブン太以上に好きな人が現れるのかはわからない。 でもこうやって前向きに行った方がこれからの私にとっていいと思った。 何日後か何ヶ月後か何年後なのかはわからない、 だけどいつかブン太とみっちゃんに笑って言いたい。 "この人が私の好きな人だって" 「昨日の七瀬とは大違いだね」 『今日からNEW七瀬さんになったから』 「フフッ、そうか まぁ七瀬が好きになるのは俺だろうけどね」 『いや、絶対ないから』 「俺、負けないから」 笑顔でそう言った幸村はと男の人にこんな事言うのアレだけど今まで私が見てきた中で1番綺麗だった。 不覚にもちょっとドキッとしてしまったじゃないか。 (七瀬、このカレーの具どうしたの?)(いや、ちょっとむしゃくしゃしてやりました)(へぇ……)(うわぁぁぁっ!ごめんなさーい!) 7話に続けて8話見ないとちょっとアレだったので、完成した7話と途中の8話をメールの下書きに入れたまんまにしていたら携帯壊れて両方消えたというアクシデントがありましたがやり直ししてなんとか更新できました(´;ω;`) ただわりとやり直し前より内容違うのはここだけの話。 ヒロインが幸村くん呼びから幸村になったのは忘れたわけじゃないので安心して下さいねっ\(^O^)/ 100404 ←→ |