貧乏少女M | ナノ
ゆっきーが教室に帰ってしまって残された私。ずっと立ってるのもダルイから中庭に設置してあるベンチに座った。
「サボりは良くないのぅ」
「?」
ベンチに座った途端に背後からにおーらしき人の声が聞こえた。後ろを向いたら既に隣に移動していて、その人は銀髪だった。
「・・・におー?」
「そうじゃ」
「・・・やぎゅと似てない」
「当たり前じゃ。今は変装しとらんからのぅ」
朝会った時は本当にやぎゅにそっくりで、思わず双子だったのかと思ったくらいだ。しかしまさかこんなに違うとは。驚きである。
「におーはサボり?」
「廊下から外を見たら友里が居たからのぅ」
「ふーん」
「ところで幸村とは知り合いなんか?」
「ゆっきーは友達だよ」
「いつから?」
「昨日!」
におーはそうかと呟いて、私の肩を枕にして寝息を立て始めた。流石に動いて頭落とすわけにもいかないから、私はぼんやりと空を見上げた。
「友里!」
「んあ?あれ、しーちゃん」
「アンタいつまで寝てるつもりよ」
「?」
「今、お昼休み」
「・・・わぉ」
肩を揺すられて目を開ければドアップのしーちゃんの顔。どうやら私もにおーと一緒に寝てたらしい。しかしにおーの姿は既にない。
「起こしてくれれば良かったのに」
「私が起こしたじゃない」
「んーん、こっちの話」
しーちゃんが歩いたのに続いて、私もベンチから立ち上がり歩いた。
教室に入った途端にやぎゅと真田に怒られたのは言うまでもない。二人とも般若みたいだった・・・!
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