楽しければ全ておk | ナノ
「つまり財前と雑賀はイトコで、」
「切原と光はテニス部の知り合いってことか」
「・・・」
まあ普通に知り合いが異性と同じベッドで寝てたら驚くよね。驚くどころの話じゃないよね。
切原に事情(光と私はイトコなんだぜ的なこと)を説明したらまだ完璧には理解してないであろう表情をしていたが、とりあえず納得したみたいなので良いか。
「ふーん・・・あんま似てないな」
「そりゃイトコってだけで似てたらいい迷惑や」
「・・・それはどういう意味だい光よ」
「そのまんまの意味やけど」
「泣くぞ!」
光を睨みながら言うも鼻で笑われる始末。ちくしょう、勝てる気がしない・・・!
「あ、」
「ん?どうした切原」
「いや・・・イトコが来てるなら俺帰った方が良いんじゃねーか?」
「大丈夫じゃね?」
「馬鹿に遠慮されるほどの屈辱は無いわ」
「ってめ、財前!」
ギャーギャーと騒ぎ出した2人・・・いや、騒いでるのは切原だけなんだが。光ってば誰に対してもクールなんだね。クーデレってやつですか。デレはいつ見れるのかな。wktk!
「・・・奈緒、」
「ほへ?」
「間抜けな顔しとるで」
「・・・切原、光が酷い」
「気にすんな。俺も同じようなもんだ」
それは慰めになっているのだろうか。あれだ、薄々感じていた力関係がはっきりとしてきたような気がする。光には勝てない。
むー、と唸っていたら2人から頭を小突かれ、切原の要望で3人でゲームをする事になった。
「ちょ、財前つよっ!」
「ぎゃあ、落ちる落ちる!」
「・・・2人とも煩いわ」
マリカーを何回もやりましたが、結局私と切原は光に勝てなかった。どういうことなの。