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お弁当事件B

「仁王先輩、その子って・・・」

「あー・・・ちひろは妹じゃ」

「へ?」

「じゃから、妹」

あまりにも驚きすぎてちひろ・・ちゃん?と仁王先輩を交互に見てしまった。だって、似てないと思うし。

「ちひろ、一応挨拶してやりんしゃい」

「におーちひろ、6さい」

「それじゃあ、ちひろちゃんが来てくれたわけだしお昼にしようか」

「しかし幸村・・」

「午後を早めに始めれば問題ないだろう?」

「うむ、そうだな」

真田副部長もすんなりと承諾し、いつもより少し早め(と言っても20分程度だが)のお昼タイムが始まった。レギュラーはみんな部室に入って、机の上の物を退かして弁当を置くスペースを作る。イスは8個しかなくてちひろちゃんはどうするのかと思えば既に仁王先輩の膝の上にちょこんと座っていた。・・・ちょっと可愛いかも。
ちひろちゃんのリュックサックから出された弁当を仁王先輩は今まで見たこともないような笑顔で受け取っていた。そしてそれを見た柳先輩がものすごいスピードでノートに何かを書いていた。

「いただきますっ」

パチンッと両手を合わせる音と声が同時に聞こえた。言わずもがな、ちひろちゃんである。

「おや、偉いですね」

「ちひろは賢いからのぅ」

柳生先輩の言った一言によって、仁王先輩がちひろちゃんの事について喋りだした。


(仁王先輩って、シスコン?)
(・・・プリッ)


 

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