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4時間目の終わり、昼休みの始まる鐘の音と共に、今までぐっすりと寝ていたルフィは授業終了の挨拶もしないまま教室を飛び出す。そんな事は普段と何も変わらなくて、それでもスモーカー先生は額に青筋を浮かべている。その後授業終了の挨拶をして、シュリも財布を片手に教室を飛び出した。

走って向かった先は購買で、いつもはお弁当があるのだが今日は母が寝坊したということで購買のパンを買うことに。しかし授業が終わってまだ5分も経っていないはずなのに購買のパンの前には人の山。初めて昼食を買いに来たシュリは呆然としていて、誰かの肩がぶつかって、漸くパンへと手を伸ばす。

「はーい、売り切れだよー!」

「そんな・・・!」

伸ばしたてが虚しいが何より辛いのはお昼が食べられない事だ。溜め息をついてその場を去ろうとしたシュリの肩を、誰かが叩いた。

「?あ、エース先輩!」

「よっ、シュリも昼飯買いに来たのか?」

「えっと、そのつもりだったんですけど・・・売り切れたらしくて」

「そりゃ大変だなァ・・・おれのやるよ、どれがいい?」

「え、悪いですよ!」

「気にすんなって!たくさんあるしよ」

そう言ってエースが見せたのは袋にたくさん入ったパン。購買に売ってるパンの全種類ありそうな程の量だ。その中からシュリが手にしたのはクリームパンで、本当に良いのかとエースに視線を送るとそれが伝わったのか、ニッと笑って気にするなと頭を撫でた。

「ありがとうございます!何かお礼でも・・・」

「だから良いんだって、おれがしたくてしてるわけだし」

「でも・・・、」

うーんと唸るシュリにどうしようかと頭を悩ますエース。そこに丁度現れたのが、つい先程まで二人で話していたルフィとマルコだった。ルフィは手に大量のパンを、マルコは手に缶コーヒーを持っていて、少し呆れながら二人に近づいた。

「何してんだよい」

「あ、マルコ」

「シュリ!早く昼飯食おうぜ!」

「ルフィくん・・・!」

「で、何してんだよい」

「・・・私が購買のパン買えなくて、そしたらエース先輩がパンくれるって言うんだけど、何かお礼したくて」

「礼か・・・そうだねい、弁当でも作ったらどうだい?」

「おいマルコ!おれは気にしてねェんだって!」

マルコの一言に手をあごに当て考えるシュリに、エースは別に要らねェからなと慌てながら言って、弁当と言う単語を聞いたルフィはおれも食いてェ!と叫んだ。その後ルフィにはエースの拳骨が落ちたが、パッと顔を上げたシュリには笑みが浮かんでいる。

「そうですね、お弁当作ります!お昼の借りはお昼で返せって事で、大丈夫ですか?」

「そりゃ作ってくれるのは嬉しいがなァ・・」

「おれも食いてェ!シュリの飯超うめェんだよ!」

「じゃあ明日作ってきますね!ルフィくん、教室帰ろっか」

「おう!じゃあな、エース!」

エースとマルコにブンブンと手を振るルフィと、軽く頭を下げてその場を去ったシュリ。クリームパンのおかげでシュリは午後も集中して授業に取り組めたとか。


学校でも遭遇

 

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