達磨ノ御話

【達磨の御話】

この世には様々な奇病がある。
その一つにダルマ病というものがあるのだが、あなたはご存知だろうか。

ダルマ病は先天性の病で、特に瞳についてその特徴が現れる。

ところで、あなたは普通の置き物のダルマを見たことがあるだろうか。願掛けなどにつかうあの両目の白いダルマだ。願いや目標があれば、ダルマの右目を黒く塗りつぶし、それが達成されれば、残った左目を塗りつぶすというもの。まさにそれがダルマ病患者の症状なのだ。

条件としてあげられるのは、
●人一倍意志の強いこと
●右の瞳には色があるのに左の瞳が白眼であること
この二つである。
あなたは目標を達成するごとに、自らの左目の色が変わっていると感じたことはないだろうか。もしそれがあるなら、それはダルマ病の症状だ。

ダルマ病患者の左眼球はその色の美しさから高値で取引されている。
あなたもそうなら十分気をつけたほうがいい。目をえぐられるならまだ良いが、奴らに見つかったら命の保証はない。

油断していると、殺されてしまう。

さあ、これから見ていただくのは、そんなダルマ病患者達の数奇な運命の幾つかである。

未来は自らの手でいくらでも変えられる。そう信じてやまない彼らの、末路をご覧いただこう。


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