大嫌いと言えば、嘘になる

「ジョージあんたモテるねー」


長い髪をなびかせてリカは言う。


「あんたさ、そんだけモテりゃよりどりみどりでしょうに。彼女つくんないのー」


お前が言うのか。ばか。

俺がフレッドみたいに積極的になれれば違ったかなとか思ったけど、もう遅いわけで。


「んーまーな。俺が彼女出来たらお前がかなしーかなーと。」

「なにをー!?彼氏いるんだから!ラブラブちゅっちゅしちゃるわ!」


あーちょいキツイかも。
頬が少し赤いのに気づいちまった。

こうなる前に戻りたい。
出来れば好きになる前に。

でなければ、


嫌いになれればどんなにいいか。

そっけなく突き飛ばせたらどんなにいいか。




「お前、楽に話せる親友がいなくなるぞーいいのかー」


「なんだと。それはこまる。ジョージ様後生ですから、お願いします。」






そうやって冗談かますお前なんか




そうやって笑顔になるお前なんか







「大嫌いと言えば、嘘になる」

(大嫌い。)




(になんてなれるわけないだろ)















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お題提供「いいえ、下心ですよ」さんから



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