The 5th mischief
それから三人はクィディッチの練習のときも私をつれていくようになった。
ジョージはブラッジャーの事があったので反対したのだが、クィディッチが好きだからと私が押し通した。
選手達の格好いい姿も見みたかったし。
クィディッチはホグワーツでは一番熱いスポーツらしく、毎年寮ごとに試合があり、試合のときには全校生徒や先生まで見に来るそうだ。
そんな皆はそんな生徒たちのヒーローで、
きっと女の子なんて選り取りみどりなのだろう。
実際フレッドとアンジェリーナは好きあっているし、
きっとジョージも……
そこまで考えて、何となく違和感を感じる私がいる。
なんなのだろう。この感じ。
とりあえず、今は三人のカッコイイ姿を脳に刻み込むことに集中しよう。
もう考えたくない。
「お疲れ!」
箒から降りた選手達にタオルを渡す。
「ウィーズリーたちだけじゃなくて皆の分もあるのか」
そういったのはキャプテンのオリバーだ。
最初は双子とアンジェリーナだけだったのだが、ハリーともこの前仲良くなったし…とか考えていたら結局めんどくさくなって皆の分も持ってきたのだ。
「ありがとうサヤ」
アンジェリーナの弾けるような笑顔が眩しい。
「サヤ!俺らにもくれよ」
双子の片一方が呼びかける。
やはり二人一緒にいるとどっちだかわからない。
「はい。お疲れ。」
右に渡すと、ありがとうなぁおちびさん!といわれ、左に渡すと、頭を撫でられた。
あ、多分こっちが…
「ジョージ……?」
「ん?」
呼びかけるとやはり左が答える。
「どうした?」
先程頭をなでられた手の感覚を思い出す。
「な、なんでもないよ!じゃあね!」
よく解らない。わからないけど胸の辺りがそわそわする。
それ以上そこにいられなくて、わたしは自分の部屋に走った。
それから一週間だろうか。
私はジョージを避け続けてしまっている。
意識的にそうしてるわけではない。
ただあのときと同じ感覚。
胸の辺りがそわそわするのだ。
「サヤ!」
「アンジェリーナ…」
「やつと何があったの?」
「そういう訳じゃなくって」
口ごもると、アンジェリーナは立ち上がりいった
「わかったわ。部屋でじっくり聞きましょう。」
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