鼻から液体を流す女の子は好きですか

ウィーズリー君と別れあちらから見えない場所にうつり、様子をうかがっていると

「あの、サトウさん…だよね?」

相手の女の子のグループの女の子たちがいた。
お約束、ということか。

「うん。そうだけど。」

「えっと、女の子なら、今あの子が何してるか…わかるよね?」

「…うん」

「あのね、サトウさん、ジョージ君とよく一緒にいるじゃない?だから、あの。」

「告白が成功したら、ウィーズリー君から、離れてってこと?」

「というか、成功しなくても、離れてほしいな。あと、あの子のいるところになるべく行かないでほしい。あなたとジョージ君が一緒にいるところなんて見たらあの子つらいから」

でも、不良チックな女の子が水をぶっかけるとか、殴られるとか。
そんな典型的ないじめみたいなことは一切なかった。

ただただ、口調だけは友好的な消えろ宣言。

でもそれは完璧的なあちら側の都合で、私の都合は一切無視なのだ。
そんなことはしたくない。
だって私だって、わたしだって好きだから。

「それは、「それはダメだ」」

あれ、これデジャヴってやつですか。
そう言えばついこの間もこんなことがあった気がする。
あれはホグズミードだったか。

「ウィーズリー君…も、もう終わったの?」

「あぁ、好きって言われたから、ありがとう、でも恋人にはなれないって言っただけだし。」

ああ、断ったんだ。
そっか、よかった。
成功してたら、恋人ができたら、さすがに私も遠慮してしまう。
うかつにムラムラとか欲情するなんて言えなくなる。

「でだ、その話、本人の事情はまるで無視だろ。俺はサヤと話すの楽しいし、お断りだな。」

「でも、絶対つらいじゃない。女の子ならわかるよね?サヤさん」

それは、わかる。
すごく。
だって置き換えてみたらすごく辛いから。
でも、ウィーズリー君だって私と話すのが楽しいと言ってくれているじゃないか。

「わかるけど。それは無理です。ごめんね。その子にも伝えといてよ。私を見ると辛くなるんでしょ?」

私がそう言うと、ちらちらとこちらをうかがいながら聞こえない音量でと何かを言い合い、そしてそのグループの女の子おは走り去って行った。
多分私に文句でも言っていたのだろう。
口が“最悪”と動いていた気がする。
女の子は怖い。

「断ったんだ。」

「そりゃ、少ししか話したことない奴だし。それに、な」

「んー?」

「もしOKして、お前と距離できたら嫌だしな。せっかくの金ヅルが。」

「ひどいわっ私のことそんな風に思ってたなんて!信じてたのに!!」

「何キャラだよ」

しんみりした雰囲気が一気にガラッと変わる。
やっぱり楽しい。

「実はほっとしただろ」

「そ、そりゃ、まぁ、」

「お前好きなやついるもんな」

そう言ってるウィーズリー君の顔は悪戯っぽい笑顔なんて描写じゃ表現しきれないほどのニヤニヤ顔だ。
楽しんでる。確実に私の反応を見て笑ってやがる。
だがそんなウィーズリー君も萌えっっやばい鼻の網膜がっ

「ちょ、まってまってムラムラしてきた。」

「お前、なんでそう。一文でそれまでの雰囲気変えるかな。それに俺もいるっぽいしな。好きなやつ。」

「っぽいって。自分の気持ちなのにっぽいって。………ってい、いるの?」

それは、ショックだ。
というか私の気持ち知ってるなら言わなくても!
いや、知ってるからこそか。
知ってるからこそ、これ以上ショックを受けさせないように。的な。

「っぽい。だ。かもなー?くらい。さっき好きって言われたときに思い浮かんだだけ。」

「そっか…」

「ショック?」

「そりゃ、まぁ、で、でも応援、するよ?」

「してくれんの?告白するって言っても?」

「する。…いや、今すぐはできない。でも、でもねあの。」

「好きかも」

「え、あ、うん。だから。」

ああ、やばい。
もう、なんで、二回も言わなくても、いいじゃん。
そんなの、二回も言わなくてもすごくすごく印象に残って、心臓をナイフでぶっ刺されたたみたいなのに。

あれ、目の前がモザイクかかった見たいだ。
やめて勝手に映像加工しないで。

目元に何か当たる。
ウィーズリー君の指だ。

「ごめんごめんってなくなよっな?」

「な、ないてなんかっないっ……もんっ」

「嘘つけ。ああああもうっお前もう、あああ」

「ええええええっちょっ…ズビッ…なにっ…いきなり叫んでんの。」

嗚呼もう鼻水がっ鼻水が止まんない。
花粉症患者ってこんな感じなのかしら。

そんなこと、思ってる暇はなかったのだ。
気がついたら、長い腕は私の背中にまわされていた。
目の前には筋肉質な胸板。

「ふえっ」

「からかってごめんって、あのなサヤ、」

「え?」

「好きだ。かもじゃない。今確信した。」

「だからっもうそれはっ良いよ…っ」

「そうじゃなくて!」




「お前が、だ。お前が、好き。だ。」
















「公認ストーカー」

(よ、汚れちゃう)
(いいよ、涙くらい)
(いや、鼻みz(あwせdrftgyふじこlp;@:「」)






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次で終わりかな

女の子の何が怖いってさっきまで笑顔で接しといていなくなったとたん「あいつマジウザイんだけど」とか言うとこが怖い。

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