The 20th mischief

皆が一斉にホグズミードに向かうなか、ド緊張しながらジョージを待つ。

ジョージは何かフレッドと用があるらしく、すこし待ってて欲しいとのことだ。


「まだかなぁー……」

そろそろ緊張しすぎて気持ち悪くなってきた。
何でもしすぎは良くない。
それに雪が降るなか待っているから、手袋の中に収まってるはずの指先がかじかんでうまく動かない。

暫く待っていると、ホグズミード行きの人も少なくなってきてしまった。

「ごめん、待ったろ?」


聞きなれた声にはっと我に帰る。

ジョージだ。


「さ、行こう」

大きく節ばった手を差し出す。
私の手と比べると幾分大きくて、心臓の音が大きくなった。

心臓から勢いよく送り出された血液が顔に上る。
きっと真っ赤だ。

それでも寒さで赤くなってると勘違いしてくれるだろう。


「うん。」

手袋を外して白くて大きい手を掴む。

すると琥珀の瞳は細められ、手には力を込められた。
小骨のようなつっかえは取れない。


それでも大きな暖かい手が冷えた手を温めてくれる。
人種的にジョージの方が体温が高いというのもあるんだろうけど

繋がれた手から伝わってくるこの"あたたかさ"はそういうものじゃない。



「ね! どこいくの?」




痛みを気にせず笑えたのは、繋がれたこの手のおかげ。

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