The 6th mischief
自室に戻って双子から貰った悪戯グッズを眺める。
アンジェリーナと私は同室だから私は部屋で寝転がりながら悶々としていた。
しばらくして、ノックがなった。
「サヤ、いい?」
「うん。」
そういうと扉からアンジェリーナが入ってきた。
ベッドに座っている私の横に腰を降ろす。
「で、話してくれるわよね?」
アンジェリーナの言葉には有無を言わせない強さがあった。
そして私はジョージと談話室にいたとこから全てを話した。
というかごまかそうとしても見透かされてしまう気がしたのだ。
「サヤは、そうね、ジョージをどう思ってるの?」
すべて言い終わると、慎重に、といった感じで、アンジェリーナに問われる。
「友達……?」
「本当に?」
本当。
私と彼は、友人だ
そう思うと、
また、違和感。
「今、サヤ、傷ついた顔してた 」
「そんなわけっ」
「ない?」
わからない。
ただ、友達じゃ無いとしたら、なんだというのだろう。
「ジョージ、心配してたし、ちょっと傷ついてたわよ」
「え?」
「“俺、何か嫌われることしたかなぁ”って」
「してないよ!むしろ!」
あ、
「むしろ?」
一緒に音楽聞いたり、暴れ玉から守ってくれたり、頭撫でられたり、
そういうのは、うれしかった。
思い出すと少しまた胸に違和感がした。
嫌な違和感ではない。
アンジェリーナはゆっくり話してくれる。
「ねぇ、サヤどっちも悪いことしてないなら、理由もなしに避けてたら、かわいそうよ?」
「うん……でもね、胸がそわそわするの。まだはっきりとわかる訳じゃないんだけど。」
「ならさ……これからその気持ちを育てていけば?」
「そだてて……?」
「まだわからないなら、わかるようになるまで大切に育てて、きちんと育ったら考えれば?」
「……うん。」
アンジェリーナの言葉はなぜだかすぅっと頭に入っていった。
「……ありがとう、ね」
そう言うとアンジェリーナはウィンクをした。
「うん。」
「なんかね、ちゃんと、大切にしたいの。なのにジョージといると壊れちゃいそうだったの。でもアンジェリーナのおかげで整理がついた気がする。」
「そのために話し聞いたんだもん」
「そっか。…ありがとう。」
アンジェリーナは私の頭を幼い子にするようになでた。
いつもは子供扱いとおもうのだが、そのときはすごく落ち着いた。
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