「……おい、レナ」
「ん?なーにー、リヴァイ」
「…お前、俺にはあまり愛してるとか言わねぇよな」
「……はい?」
*
話を聞けば、私はエレンやペトラには愛してるとか好きとかよく言ってるけどリヴァイには全然言ってないなって。
リヴァイはそれが気にくわないらしい。
いや、だってさ!
みんなに言いたくなるじゃない!
しょうがないでしょ!
……確かにリヴァイにはあまり言ってないけどさ!!
高いとこの物とれなくって頑張ってたらエレンが俺がとりますよってとってくれて、
「わ、エレンありがと!
大好き!」
とかさ?
兵長様からのなんだこれ嫌がらせかって量の書類まわされてペトラが手伝ってあげるよって言って手伝ってくれて、
「ペトラほんとありがとぉ!
愛してる!結婚して!」
とか!
「リヴァイは意地悪ばっかりだから言うタイミングがないだけだよ」
って、宥めようと思って言ってみたけど逆効果だったっみたいです。
いつも座ってる素晴らしく綺麗な椅子から降りてこっちに歩いてくる。
お、怒った…?
……え、なんで!?
意地悪ばっかりだからって言ったのがダメでしたか、ダメだったんですか兵長様!
「ご、ごめんなさい兵長様は全然意地悪じゃないですすみませんでした!
…っいやほんと勘弁してください!!」
謝りながらゆっくりと私に近付いてくるリヴァイと距離をとろうと後ろへ下がる。
謝ってもなおリヴァイは歩みをとめなくて、もう私の後ろは壁で、私はもう逃げられなくって。
「……レナ」
「な、なに?リヴァイ」
リヴァイの細長くて冷たい指が私の顎をつかんでくいっとあげ、リヴァイから目を逸らせなくする。
「恋人なんだから言えよ。
愛してる、と」
カァァっと、顔が熱くなる。
「むむむ無理!恥ずかしい!無理!!」
恋人だけど恥ずかしい!
いや、寧ろ恋人だから恥ずかしいです!!
無理だと連呼しているとリヴァイが耳元に口を寄せて、いつもより低い声で、
「ほら、言えよ」
って、言ってきた。
もうさ、顔はリヴァイの方を向いてるけど目はぐるぐるまわっていて何を見てるか自分でもわかりません。
誰にも言えるけど
「…あ、愛、愛して…」
「あ?聞こえねぇな、レナ?」
「っ愛してるっつってんのよバカー!!」
貴方だけに言う愛してるは特別なんです。