二章



銀「・・・・・」
『・・・・・』



銀時の隣に腰掛けた夏芽
しかしその表情は銀時も含め、どこか気まずそうで、沈黙が続く



銀「あの〜・・・なんでここに・・・?」



長い沈黙を銀時が切り出す



銀「えっと・・・男でしたよね?」
『まごうことなき男です・・・・・あの、もしかして、良が遊んでくれって頼んだ男性って・・・・・』
銀「俺です、というかなんであんたが知ってんですか」
『・・・俺が銀さんの遊び相手だからです』



夏芽が申し訳なさそうに答えると、銀時は嫌悪に満ちた顔になる
・・・・・というのは嘘で、思わずにやけてしまう顔を手で抑えるのに必死だった



銀(マジかよ、美女じゃないのはがっかりだったけど、美女より嬉しく思います)
『それでこれから・・・・・・・・・ちょ、聞いてますか?』
銀「・・・へっ!?お、おぉう!聞いてる聞いてる!!!」



夏芽に話を振られ、挙動不審になる銀時だが、なんとか切り返す



銀「・・・で、なんだっけ?ハハハ・・・」
『だから、今からどうするんですか?とりあえず回ります?』
銀「あー、まぁせっかくだから・・・何がいいですか?」


銀時が意見を聞くと、夏芽は幼子のように目をキラキラとさせ








『断固絶叫マシンで!!!』



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――






銀「・・・・・・・・・・うっぷ・・・」



あれから数時間、夏芽に連れ回された銀時は一言で言うとゲッソリとしていた



『銀さん!次は何に乗りますか!?』
銀「い・・・やぁ・・・銀さんちょっとお腹すいちゃったなぁ・・・なんて」



夏芽が満面の笑みで告げると、銀時は限界なのか、遠まわしに主張する
思えば時刻はもう昼を過ぎていた、そのため空腹なのには違いない



『そうですね、そういえばちょっと小腹が・・・あっあそこでいいですか?』
銀「どこでもどーぞ・・・(時間忘れるほど、はしゃぐいい大人・・・)」



夏芽が目に入った店に入ると、そこはどうやらクレープ専門店だったようで
店内には、あまい香りが広がっている



銀(クレープ・・・!!)



甘いものに目がないこちらの糖尿寸前の男は、案の定嬉しそうな顔を浮かべる



『ふふ・・・甘いものはお好きですか?じゃあ今度差し入れに何か持っていきますね』
銀「あ・・・どうも、じゃあ遠慮なくいただきます」



ニコニコと機嫌のいい銀時の横で、こちらもニコニコとしたままカウンターへ行き、メニューを頼む
続いて銀時も頼むと、他の店を眺めている夏芽が目に入る



銀「どうしたの?なんかいる?」



銀時が不思議そうに尋ねれば、勢いよく振り返った夏芽は



『あのっ!ちょっとあっちの店も見てきます』



タッタッタ・・・―――



走り去っていってしまった



銀「・・・・・・・・・・」



ポツーン―――・・・
一人取り残された銀時
しかし、それはどこか好都合という様な顔で・・・




銀「あ〜のさぁ・・・さっきからそこで何やってんだよ・・・」



近くの茂みに目をやれば、ガサガサと動いた後、一つの人影が出てくる
その人物は銀時がよく知る、そして忌み嫌っている人物で・・・



土「・・・言っとくが、俺の意思じゃねぇからな・・・」



――真選組副長、土方十四郎だった















銀(えぇーーーーーーっ、土方くんーーー!?!)←神楽と新八だと思っていた




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