一章


結局ビールという名の泡を飲み干した土方は、今はマヨネーズだらけになった芋の天ぷらを頬張っていた

依然土方の側にいた夏芽は




『……………………土方…さん?』


無論引いていた


土「なんだ、お前も食うか?」
『…それが食べ物ならば』
土「ハァ…なんでどいつもこいつもこのうまさが…」



ブツブツと文句を言い、今度は(マヨネーズだらけの)かぼちゃの天ぷらを口に運ぶ
その様子を多少引きながら眺めていた夏芽は



(…こんないい男なのに、もったいない)

心の底から、哀れみの目を向ける
…と、土方が不意に尋ねる


土「そういやお前、総悟とどこで知り合ったんだ」


土方が思い出したように問うと



『え?いや普通に店にきましたよ、客として
すごいですよね、この店の場所が分かるとか、ドSだし(関係ない)』



夏芽が感心したように言うと、










沖「夏芽さんに会うためでさぁ」





不意に声が聞こえてきた
その方向に目をやると、


土「・・・総悟、なにやってんだ」





酒瓶片手に、沖田が立っていた



沖「なにって、それはこっちのセリフでさぁ
いつもさぼんなとか言う割に、自分は美人と仲良くおしゃべりですかぃ」
土「いやこれは・・・」




まったくもってその通りな沖田の言葉に言い返せず、返答に困る土方
しかしそんな土方に、救いの手を差し伸べるのは



『違うよ沖田、今日は俺が無理やり誘ったんだ
そう喧嘩腰にならないでくれ』


優しく微笑む夏芽

そんな夏芽に沖田はほんのりと頬の色を変える



沖「まぁ、夏芽さんが言うなら・・・条件付きですけどねぃ」


条件付きだが、素直になる沖田に疑うような目を向ける土方



土「おいこれホントに総悟か?」
沖「とうとう目もやられましたかぃ、夏芽さん、こんなやつほっといて
俺といいことしませんかい?」


にやりと妖しい笑みを浮かべる沖田



しかしそういうことの対応には慣れている夏芽は



『そういうことはまた今度な、安くしとくから』
沖「ほんとですかぃ?やった、絶対行きまさぁ」


容易く話を流す
それから2人でイチャイチャとしだすこちらに対して



土(あれこれ、俺忘れられてる・・・?)







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