星屑を集めて、抱きしめたい。(翼と月子) | ナノ
キラキラ、瞬く星は 彼女にどこか似ている。
夜空へ浮かぶ星には手は届かないけれど、彼女にはすぐに手が届く。
この距離は、いつまで続くのかな?
続いてくれるといいな。



「つーばーさー!!」
「わー!!ぬいぬい、ごめんちゃい!!」
「今日という今日は許さん!!」


いつも通りの日常。生徒会はいつも楽しい。
おっさんのぬいぬいと、ちょっと怖いそらそらと、
笑顔の書記がいる。俺はここが好きだ。

「書記ー!!助けてくれー!!」
「わっ!翼君?」
「コラ!!こいつから離れろ!」
「嫌だー、ぬいぬい、暴力反対ー。」

書記はちょっと困った顔。でも、かばってくれるのを俺は知ってる。

「会長、翼君。…いい加減にしないと、怒りますよ?」

「は、颯斗!落ち着け。元はと言えば、翼が…。」
「ぬぬ!ズルイぞ、ぬいぬい。俺は…。」

「そうですか。月子さん、ちょっと失礼します。」

あ、耳栓だ。黒板キーキーの刑だ。


「うぎゃあああああぁぁぁぁ…」


キラキラ輝く楽しい毎日。もっとずっと大切にしたい。
いつまで続くか分からないけれど、キラキラ光った瞬間を覚えておきたい。
手の届く幸せを、大切にしたい。
生徒会の皆と、そして…。


「翼君、どうしたの?にこにこして。」
「なんでもなーい。」