夢の続きへと(羊月) | ナノ
やっと今日という日が迎えられる喜びに、胸が震える。

それと同時に、 責任 という2文字が浮かぶ。
彼女を幸せにするということは、彼女を 責任 を持って守るということ。
幸せにする自信はあるが、不安がないわけじゃない。

真っ白いタキシードを着て、彼女のいる控室に向かう。
ドアの前で一回、深呼吸。この部屋には、綺麗に着飾った彼女がいる。
(あ、彼女っていうより、奥さんか。)


離れて付き合うことは、やっぱり容易ではなくて
寂しさに一人彼女を泣かせてしまったり、
すれ違いで喧嘩をしてしまったり、
全てが順調ではなかったけれど。

それでも彼女が僕を待っていていてくれたことに
本当に感謝している。幸せにしたいって強く思った。


『私も、羊君を幸せにしたい。』
プロポーズの返事にもらった、あの一言は一生忘れない。


ノックをして、ゆっくりとドアを開ける。
「…あ、羊君。」
純白のドレスを着て、ほほ笑む彼女が、そこにはいた。
「わぁ…。月子、本当に綺麗だよ。…想像していたよりずっと。」
「も、もう、羊君ってば…。でも羊君も、すごくかっこいいよ。」
「本当!?嬉しい!!」

目の前にいるのは、僕のために着飾ってくれた彼女がいる。
もうそれで胸がいっぱいになる。
彼女の手をとって、甲に口づけをする。


「…僕の大切なお姫様。絶対に幸せにするからね。」
「ふふ、はい。お願いします。ふたりで幸せになろうね。」


これからは、2人が2人で、幸せに。


HAPPY BIRTH DAY!!