もうすこしおやすみ10 | ナノ
Happy Birth Day Kotarou!


最近やっと秋らしくなって、眠るのに心地よくなってきた。特に昼過ぎの保健室は、丁度日が当って気持ちが良い。グラウンドから聞こえてくる授業の声も、今ならいい子守唄になる。

(…そう言えば、だいぶ散らかってきたな。)

つい3日前にあいつが整理した書類は、もう机の上だけに留まらず、床にも積みあがってしまっていた。また怒られるな、と苦笑いをした自分に少し驚く。何だかそれが定番になっているみたいじゃないか。…事実、最近では滅多に自分で片付けることなく、あいつがやってくれるのを良い事に、散らかし放題だ。
「…まぁ、いいか。どうせ今日の放課後辺り、来るだろう。」


それよりも、今は眠い。果てしなく眠い。
ふぁーっと欠伸をし、机に伏せた。背中に当たる日が心地いい、このまま寝てしまおう。そう考える頃には、ほとんど意識はなかった。



…ふと目が覚めた。肩に何かがかけられているのを感じる。どうやら、ブランケットをかけてくれたらしい。少し顔を上げると、あいつが忙しなく動いている。あぁ、あいつが掛けてくれたのか。…それが何だか嬉しいだなんて、本当どうかしてる。

せっかくだから、もう少し眠らせてもらおう。もう少ししたら、きっとあいつが起こしてくるだろうから。

そうしたら、あの不味いお茶でも目覚ましに入れてもらおうか。