俺の妻として生きろ

01「結婚しなさい!」




* * *



「嫌に決まってんだろォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!」



俺は必死で日の出が見える歌舞伎町を走りまわった。


しまった…こんなに大声出したら、また市民から屯所に苦情が来ちまう。


だが今はそんなことを言ってらんねェ…。


なんせ俺は今、人生の決断を近藤さんに決められようとしているのだから。


俺は未だニヤニヤしながら追ってくる近藤さんを、走りながら少しだけ振り向いてみた。


「トシーー!!!!とっつぁんからの命なんだよー!」


とっつぁんからの命ってなんだよ!
俺に結婚しろって言ってやがんのか!?


「だから!俺は…っ結婚しねぇつってんだ…よっ!!!!!」



パッと大きな用水路を飛び越え公園の小さな森のほうへと逃げ込んだ。


ここまできたら公園の入り口から入らなきゃならないから、結構時間がかせげるだろ…


はぁ…ったく。朝の4:00から部屋でガサゴソ音がすると思いきや…


近藤さんは油断も隙もありゃしねェ。





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