こうなったのは、そもそも2週間ほど前からの話だった。 近藤さんが突拍子もなく俺に言ってきた「結婚したらどうだ?」という言葉。 俺はその時、ただの世間話の前置きかとでも思い「いや、いい」とだけ答えた。 考えてみれば、それからだった。 近藤さんが俺に見合いの話をもちかけてきたのは。 どうやら何かがおかしいと思い、近藤さんを酔っぱらわせてすべてを吐かせた(いらないもんも吐いてたがな) 『いやぁ北条家って知ってるだろ、トシ!実はな、北条家から娘を一人嫁に出したいという話が出てな……幕府からしたらあの家は大事なところだ。断る訳にはいかん。 とっつぁんはいろいろな幹部などの資料を見て、経歴・年齢・性格・顔でお前が選ばれたってわけだ!』 明らかになんかおかしいだろオイ!!!! 最後の性格・顔ってなんだよ! 俺の性格が最悪なのはとっつぁんでも知ってると思うんだが……しかも、顔って。 そんなこんなで何故か俺は見合いを強要されることになったのだ。 だが俺は結婚する気はねぇ。 俺には恋人がいる。 ――――仕事と、マヨネーズっていってだな… [←] [→] back |