▼ 店長、煙草を吸う。 (ガラ…) 「おい、戻った、ぞ…」 「すー…ふぅー…」 『ねぇ、開司さんの煙草吸う姿ってカッコいいですよね』 「ふぅー…、ん？そ、そうかぁ？」 『身体には良くないけど、男の人が煙草吸ってる姿ってちょっと暫く見つめちゃうな…』 「バーカ、何言ってんだか」 『はい、灰皿です』 「お、悪いな(ぐしゃ) じゃあそろそろバイトだから行くわ…、ってあれ？一条居たのか？」 「っ、…人の家でなぁに煙草吸ってんだお前ｪｯ！！出てけ！」 「あー、もう悪かったって。バイトだから、言われなくても出ていくっつーの！じゃあな！」 『いってらっしゃーい』 「……、臭い。おい、換気扇回せっ！」 『はい、回します。はぁ…それにしてもやっぱりタバコ吸う姿はカッコいいなぁ…』 「………」 『タバコ吸う姿はカッコいいなぁ』 『あ、あれ？一条さん何処行くんですか？』 「買い忘れ」 『じゃあチーズとワイン用意して待ってますね！』 「ああ…」 ・・・・・・ ピンポーンピンポーン 「らっしゃっせー……、って一条！？」 「相変わらず自堕落だな、クズが」 「まさかさっきの事怒って怒鳴りつけにきたわけじゃねーだろ、なんだ買い忘れか？」 「………」(ｷｮﾛｷｮﾛ) 「なんだよ」 「………、ばん」 「はぁ？」 「……51番」 「…51番、ってお前、もしかして、それ、煙草の事？」 「当たり前だろ、レジで言うものじゃないのか」 「それはそうだけど…お前、煙草なんか吸わなかっただろ！？」 「…いいから通せ」 「ったく…51番、51番…マルボロ？お前、本当に自分で吸うんだよな？」 「お前には関係ないだろ」 「…バカ、どういうつもりか知らねぇけど、初っぱな赤マルとかやめとけ」 「？」 「わからねぇって顔だな。タール数だよ。俺がいつも吸ってるこれ、12ミリなんだよ。元々煙草の事嫌ってるお前が初っぱな吸える訳ねぇだろうが」 「……」 「本当に吸うのか？」 「まぁ、な」 「ったく……、じゃあ好みは？」(端に寄って煙草の棚を見せて) 「好み？」 「甘いのがいいとか、辛いのがいいとか。フレーバー系統か、メンソは入ってるとかないとか」 「…わからん」 「はぁ…スースーするの嫌いか？薄荷飴舐めんの好き？」 「ミントは嫌いじゃない」 「…まぁメンソ入ってる方が吸いやすいのはあるけど…あとは味か。とりあえずお前が吸えそうなとこっていったらこんなとこ」(煙草の棚から幾つか取りだし) 「多いんだな…」 「まぁな、メンソは人気だしどの会社も必ず出してるから、一番メジャーなのはﾏﾙﾒﾝだけど…これは本当にスースーする感じ。ﾒﾋﾞｳｽﾌﾟﾚﾐｱﾑﾒﾝｿ…ｶﾌﾟｾﾙ潰すとﾌﾞﾙｰﾍﾞﾘｰっぽい味になる」 「ｶﾌﾟｾﾙ？」 「煙草の中にｶﾌﾟｾﾙが入っててそれを潰すと別の味も楽しめるって奴。…フレーバーが苦手ならｱｲｽﾌﾞﾗｽﾄか、他社のもあるけど、まぁ俺が吸ったことのある中で言ってるからな」 「フレーバーは別に構わんが、うーん…」(ｷｮﾛｷｮﾛ) 「あ？」 「あれ、なんか…パッケージは好みだがな」 「どれ？」 「96番」 「ﾊﾞｰｼﾞﾆｱのﾉｱｰﾙか…女性が良く買ってく。ま、お前っぽいっちゃお前っぽいよな。タールも1ミリだし、メンソだし、まぁ自分の気に入ったもんにすればいい」 「じゃあ、それで。ライターも」 「どーも」 ピンポーンピンポーン 「ありがとうございましたー」 (まじまじと煙草を見つめながら傍の吸殻が目に入り、ぎこちなく箱を開けると煙草を一本取り出しくわえる) 「……この時点で既に凄いミントの香りがするな」 (手で蓋を作りながらライターをつけ、煙草に近づけてみるが上手く火がつかず) 「…？」(カチッカチッ) ピンポーンピンポーン 「休憩もらいまーす、って一条…お前早速吸ってたのか？」 「いいだろ…別に」(カチッカチッ) 「……、…つけれてなくね？」 「五月蝿いっ」 「お前、ちゃんと吸ってるか？」 「？」 「…まぁそりゃわからんわな、いいか？煙草ってのは…こうやってくわえて…火をつけると同時に…ちゃんと吸わなきゃよ」(馴れた手つきで箱を振って一本取り出してくわえ、片手で火をつける) 「…吸うのか、なるほど」(シュボっ) 「…そうそう、それでいいんだよ。で、味はどうだ？」 「ふー…、……スースーはする。…臭いがﾍﾞﾘｰっぽい匂いがしなくもない」 「…ま、馴れないと美味いって思えねぇよなー…」 「…おい、それ一本よこせ」 「え？俺の？……やめとけって…お前が吸ってんの1ミリだって言ったろ？」 「いいから」 「聞き分け悪いなぁ、ったく…ほら」(箱を振って一本差し出して) 「……すー…」(シュボっ) 「……」 「…ぅ、ッげほっ……け、ほｯ…！！」(顔をしかめ煙草をすぐに捨て) 「ほら見ろ言わんこっちゃない」 「お前よくそんなもの毎日何本も何本も吸えるな…」 「これが一番合うんだよ、で？…帰らねーの？」 「！」 「どーせ、彼奴が煙草吸ってんのがカッコいいとかなんとか抜かしたの聞いてて、吸ってみようとか思ってたんだろ？」 「バカ、別に…」 「…今日限りにしとけよ？…じゃ、俺バイト戻るから」(手ヒラヒラ) 「………ふん」 ・・・・・・ 「帰った」 『お帰りなさい！』 「ああ…」 『もう用意できてますよ、さ…飲みましょ！』 「…」(ソファに座り懐から煙草を取り出すと一本くわえて) 『え？…い、一条さん煙草吸うんですか！？』 「……すー…、っけほ。……まぁな」 『…わぁ、これ煙草の箱ですか？綺麗ですね！一条さんっぽい…！』 「……ふー……」(ﾁﾗ) 『…へへ、一条さんも煙草吸ってるとこカッコいいですね』 「！」(ｷｭﾆ…) 『でも…、やっぱり一条さんはこっちの方がとても似合ってます』(赤ワインを差し出して) 「……けほ、」 『……ワイン飲んでる一条さんは、どんな人よりも素敵で…カッコいいですからね！』 「………、ふん…勝手に言ってろ」(驚いたような表情をしながらも煙草を吸うのをやめて、グラスを受け取り) 『じゃあ、かんぱーい！』 「……乾杯」 (オマケ) 「くっ…たった二本吸っただけなのに肌がカッサカサじゃねぇか、このクズ！！」(化粧水をつけてからパック中) 「…すー…、ふー…。知るかよ！お前が吸いたいって言ったんだろ。…つか、ﾉｱｰﾙ軽すぎて吸ってる気にならねー！」←残りを預かった 『やっぱりこうやってる一条さんの方が素敵です、えへへ』(同じくパック中) 「……！お前、それはなんだ！？」(髪を指して) 『へ…？』 「枝毛じゃないか！ちゃんと処理しておけってあれほど言っただろ…！後で切ってやるから用意しろ。あと、ほら、これ…！ヘアトリートメントとヘアオイル！塗れ、今すぐ」 『は、はい…』 「お前もそのボッサボサの頭どうにかしろ！気色悪いっ…！」 「気色悪いはねーだろ！…ああ、もう塗ればいいんだろ、塗ればぁ」 「ｱﾎｶーっ…！煙草吸ったままこっちに近づくなっ…！」(しっ、しっ！) 二人(寧ろ煙草吸っててくれた方が大人しかったかも…) そんな妄想 開司にレクチャーされてる一条が書きたかっただけ…！ なんとなくﾉｱｰﾙのパッケージのｲﾒｰｼﾞでした(開司に渡してたクラブの名刺のｲﾒｰｼﾞ引きずってるかも) 吸うのもカッコいいけど、やっぱり常に一条は火付け係で黒埼様とかの煙草に火をつけてた方が似合うかなぁ？ そのかわり、とびっきり酒は強い(けど泥酔するまでの加減はわからない)といいなぁ。会長の苛めに耐え抜いてきたんだから、凄い肝臓をお持ちなんでしょうね あぁ、一条とのんびり紅茶がのみたいなー。 あ、余談ですが管理人は一切煙草を吸いません(笑) 2015/05/06 [拍手お返事はコチラ] |
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