追記

イギからのプレゼントをボッシュート!!

カンカンカン!勝利を祝うがのごとくのゴング(中国持参の中華鍋)が鳴り響き、ガッツリポーズを納めた日本の力強い右腕をアメリカが掴んで上へと突き上げる。
「winner,Japan!!君はあの陰湿眉毛の野望を打ち砕いた!今日だけは君がHEROさ!」
イャーハー!と歓声をあげるアメリカの横で、フランスは男泣きに泣いていた。うつむき、額に手をあて肩を震わせている。
「さすが、さすがだよ日本…!お兄さん達にできないことを、君はよくやってくれた…!」
「うんうん。こればっかりはすごいと思うな」
「ありがとうございます、アメリカさん、フランスさん。ロシアさんも」
天敵であるロシアからの賛辞も晴れやかな笑顔で受け取り、日本は応えた。今の日本に敵などいない。否、日本に敵対するものじたいが存在しないのだ。各国がやんややんやと日本を持て囃す中、ひとり悪い意味で涙を流すものがいた。イギリスである。飯が不味い不味いといわれているのにも関わらず料理好きだと主張し、そのあげく頼んでもいないのにスコーン的な劇物を焼いてくるという凶悪テロを繰り返していたイギリスに、日本が「NO」と言ったのだ。それを聞いたイギリスがべっこべこに凹んでいるその隙に日本によってスコーン的な劇物はゴミ箱へと廃棄処分された。いつも顔をひきつらせつつも受け取ってくれる日本の突然の暴挙のおかげで、さすがにイギリスももうスコーン的な劇物を作りはしないだろう。
「にしても、今日はどうしたんだい?いつもなら、後で捨ててるのに」
この一言で、orzになっていたイギリスが、oyzになった。つまり、いわゆる猫の『ごめん寝』みたいな、顔面を両腕でおさえた形になって号泣している。
「常々、どげんかせんといかんとは思っていたのですが、なかなか踏み切れなくて…。でも、自国内で流行っている『今でしょ!』という名言に後押しされた形で、今回このような手段をとらせていただきました」
花のように頬を薄桃色に染めながらの発言は、ネタが混じっている上にインタビューに答えているみたいになっているが、それについて言及する国などいない。『今でしょ!』『イマデショー!』などと、あちこちから讃える(?)声がしているだけだ。

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