「サウンドウェーブからスタースクリーム、」
目の前には惑星。侵略しようとディセプティコンが何度も降りた星。しかしその度にオートボットに邪魔をされ続けた。今回だってそうだ。
そして俺は未だ、この星の最も進歩した物体に取り付いて情報を得ている。
「オートボットの基地を発見。場所は、」
もう何度目かのこの行為も慣れてきた。片手間に別のことを出来る程度に。
見つからないのだ。オートボットの基地が見つかっているにも関わらず、"番い"の通信が拾えないのだ。
奴らの基地にアクセスして得た音声で彼女は、あんなに楽しそうに話しているのに。こんなに近くにいるのに。
『スタースクリーム了解、作戦が決定次第また連絡する。監視を怠るな。』
「サウンドウェーブ了解。」
もうすぐこの星に降りれる。"番い"に会いに行ける。
そうすれば闇に引き戻すことだって、壊すことだって、なんだってできる。
(サウンドウェーブも間違ってないし、私のも間違ってない。)
(みんな"番い"なんて言うけど、いつも一緒の答えにはならないね。)
(でも、今度会うときは、また一緒にいられる場所がいいな。)
今はただ、伝えたいだけなのに、ただ伝えに行くだけなのに、どうして、
(何で、どうして好きだって伝えることさえ許されないんだろう)
遠い昔みたいに、また、彼女は手を引いてくれるのだろうか。