プラネットフォースを探しに惑星スピーディアにやってきた俺、エクシリオンとファストエイド
他惑星の文化に干渉しちゃいけない、って言われてもそれとこれとは話は別だろう?
目の前で明らかに襲われているトランスフォーマーを放っておく、なんてこと俺にはできない!
命令忠実なファストエイドの反対を押し切って俺は飛び出した。

 「なぁ、ここらで一番眺めいい場所ってどこだ?」

そして現在に至るわけだが、
助けたのはスピーディアの住人のオートランダーとスキッズ。
お礼に寝泊まりするところを提供してくれたし、スピーディアも案内してくれると来た!
後ろでファストエイドのため息が聞こえたけど気にしない。

 「あ、それならあそこがいいかも!」

案内役のスキッズが少しスピードを上げて先行する。
追いかけるように俺もファストエイドもスピードを上げた。
目の前には高くそびえ立つ岩山。よく見れば頂上に向かって道路が伸びている。
やっぱりこの惑星は俺に会ってるってつくづく思う。
地球で抑えてた速度を存分に出せるし、俺を魅了するコースだってある
...あぁ、やっぱりここに、無理をしてでも彼女を連れてくるべきだった、

 「こんな道、マクシィと走りたいな...」

 「...?マクシィ?」

ぼそりと呟いたつもりだったのにスキッズに拾われてしまった
俺しか呼ばない愛称が他人の口から出てきたことに動揺した俺は焦ってる
...危なかった、一瞬タイヤが変な方向向いた

 「あ、あぁ、名前って言ってな、双子なんだよ」

 「そうなんだ!今名前さんは何してるの?」

 「基地で俺らのことをサポートしてくれてるんだ!」

マクシィのこと話してたら目の前に岩山を登る急カーブ
スキッズはカーブを安全に曲がろうとしてスピードを落としてく。
でも俺はそんなことしない!カーブ一つでこんなに興奮したのはいつぶりだろうか。
勢いのままカーブを曲がり切れば、また目の前に急カーブ、こんな道は滅多にない!
きっとこの興奮がわかるのは今のところマクシィしかいないと思う。
スピードこそ大差はあったけどセイバートロン星を走り回ってたのは事実だ。
ああ、すぐにこの興奮をマクシィに伝えたい!

 「よしっ、こっから一本勝負!」

急カーブの嵐を抜ければ頂上へは一本道。
気合の入る俺はスピードが上がる。ブレインサーキットが音を立てて興奮してる。オーバーヒート寸前だ。
でもそんな理由じゃ今の俺は止められない!

一本道を走り切った車体は宙に浮いた
上手く着地しようとロボットモードにトランスフォームする
自分の足で着地すると片膝まで地面に着く。
すぐに立ち上がって今走って来た道を見降ろそうと落ちる寸前のところまで走る。
下を見ればやっぱり高い、そして走ったことを実感する
そして今俺の中にいる興奮を全部吐き出そうと思いっきり叫んだ!

 「マクシィ!!次は一緒に来ようなぁ!!」

その時はあの頃みたいな興奮が込み上げてくるんだろうな、と思いを巡らせる
嬉しくて仕方のない自分が、そこにいた


断崖絶壁で愛を叫ぶ
後から来たファストエイドに後ろから思い切り殴られて落ちそうになったのは別の話し、


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