暗い通路を抜けると見知らぬ場所に出た。ここはどこだろうと辺りを見回して、つい、下を見てしまった。


「ひぃっ...」


下には見覚えのある展示品たち。あれは確かシーサイドパビリオンの展示品だ。私たちは今その上、さっきまで展示品として眺めていたその上にいるのだ。
ようやく理解したが、あまりの高さに驚いてライカにしがみついてしまう。


「誰か来たわよ!はやくなさい!」


声が聞こえる。私達の他に誰かがいるのだろうか。そちらに目をやると少し見づらいが、あの奇抜な集団は知っている。


「ゲッ!なまえとその彼氏!!」

「六法!早くしろ!!先に行くぞ!!」

「ちょっと待ってくださいよ、今行きますから!」


チロルに入道に六法だ。というかライカは彼氏ではないと訂正を入れたいが足場が怖くてそれどころじゃない。
六法は他の二人と違い少し離れたコントロールパネルを動かしていた。なにかをしようという魂胆はみえたが、私たちが止める前に作業を終えてしまったのか二人のもとに合流する。
それでも止めなきゃいけないと勇気を振り絞って走りだす。


「悪いけど、それ以上は進ませないよ!」


六法が手に持っていたスイッチを押すと今まさに渡ろうとしていた制御を失った展示品が移動を始めてしまった。四方八方に飛び散った展示品たちを元に戻さなければ彼等を負うことはできない。他に道は見当たらない。


「仕方ない、さっき六法が操作していたコントロールパネルを正常化させるぞ」

「う、うん...!」


コントロールパネルの前に立ち、私たちはナビを送り込んだ。


「プラグイン!ジェミニマン.EXE、トランスミッション!!」

「プラグイン!サーチマン.EXE、トランスミッション!!」

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