アンダーグラウンド、そこは長い間電脳獣を封印していた大穴の底に広がる地獄のような世界。だがそのアンダーグラウンドにいくには特殊な電脳結界があって、無理をすれば怪我では済まないという。どうしても、というなら市長、つまり才葉学園の校長先生に許可を貰わなくてはいけないらしい。
だがその校長室の前には警備ロボットが配置されていて通してくれないのだ。
「...とりあえず警備ロボットを校長室の前から退かせたらいいんだろ?」
心配して駆け付けてくれたコジローくんと私は学校のロビー、私が事の成り行きを説明したら協力してくれると言ってくれたのだ。
「そんなの簡単だぜ!」
「ほ、ほんと?」
「まかせときな!警備ロボットのイタズラに関しちゃ、俺の右にでるものはいないぜ!」
そういうとロビーにある大きなモニターに自分のナビを送った。一体何をするつもりなのか、なんだか嫌な予感しかしないのだが。
「やれ!ダメナビ!」
『おう、ダメオペレーター!』
バチバチ!!
モニターから火花が上がりだした。それと同時に校内に警告音が響き渡る。
『1カイノ ロビー ニテ イジョウハッセイ!!』
するとどんどん警備ロボットがロビーに集まってくる。そしてコジローくんを完全に囲んでしまった。こんな大ごとになるなんて、思ってもいなかった。
「ほらこれで警備ロボットは退いたはずだぜ!」
「こ、コジローくん...!」
「...自分のナビがいなくなるのってかなり寂しいよな。いてもたってもいられなくなる...そうだろ?ナビがいなくなる寂しさに比べたら、俺が先生のゲンコツをくらうくらい、軽いもんだぜ!」
早く行けと急かすコジローくんに強く頷いた。そして校長先生のいる部屋まで全力で走った。