この日は学校をお休みした。もう本国に帰ったであろうサーチマンがおじさんをいろいろごまかしてくれたみたいだから次会ったときにお礼を言わないといけない。
今日は早く休んで明日に備えなくちゃ、なんて呑気に考えていると部屋の外がばたばたと騒々しい。今度は何事だと思っているとこっれまた騒々しく部屋の扉が開いた。


「邪魔するぜ!」

「...な、コジローくん...?」

『なんだコジローか』

「俺で悪かったな!」


それよりもそんなに慌ててどうしたんだろう。確かに常識の欠けてるコジローくんだけど人の家に勝手に上がり込み人の部屋に勝手に入ってくるような子ではない、と私は信じているが。


「ってそんなこと言ってる場合じゃないんだ!」

「...どうしたの?」

「俺のナビを襲ったピエロみたいなナビが、セントラルエリアをうろついていやがったんだ!」


ピエロみたいなナビ、とは癒しの水をくみにいったときサーチマンが戦ったあのナビのことだろうか。それ以外に心当たりがない。あのナビは電脳獣を蘇らせるためにダンスショーという嘘の企画でナビを集めナビたちを襲ってエネルギーを吸い上げたのだ。そんなことをするナビがただでインターネットを歩き回っているなんて疑ってかかるしかない。


「ありゃまた絶対なにかやらかすつもりだぜ!」

「何をする気か知らないけど、ジェミニマン!」

『ああ、復帰第一戦目といこうか!』


意気込むジェミニマンをPCにプラグインした。目指すは以前ショーが行われていた場所。犯人は犯行現場に戻ってくるものだ。

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -